第48回 理学療法士国家試験 午前 第62問
生理学第48回午前
第48回 理学療法士国家試験 午前 第62問(生理学)の正答は 3 です。骨格筋では、運動神経または筋への刺激でまず筋線維膜に活動電位が生じ、それが横行小管を伝わって筋小胞体からCa²⁺を放出させ、その後に張力が発生します(興奮収縮連関)。
問題
骨格筋の収縮について正しいのはどれか。
- 1. 単収縮を加重させても収縮力は変化しない。
- 2. 筋線維の活動電位の持続時間は単収縮の持続時間よりも長い。
- 3. 電気刺激を与えた場合、単収縮に先行して活動電位が生じる。 ✓
- 4. 電気刺激で1秒間に5〜6回の単収縮を起こすと強縮となる。
- 5. 単収縮の頻度が過剰になると完全強縮から不完全強縮に移行する。
正答:3番
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解説
■ 正答:3番 — 電気刺激を与えた場合、単収縮に先行して活動電位が生じる。
骨格筋では、運動神経または筋への刺激でまず筋線維膜に活動電位が生じ、それが横行小管を伝わって筋小胞体からCa²⁺を放出させ、その後に張力が発生します(興奮収縮連関)。したがって活動電位は必ず単収縮に先行します。
【各選択肢の解説】
1. 単収縮を加重させても収縮力は変化しない。
❌ 誤り。前の単収縮が終わらないうちに次の刺激が加わると張力は加算(加重・summation)され、収縮力は増大します。
❌ 誤り。前の単収縮が終わらないうちに次の刺激が加わると張力は加算(加重・summation)され、収縮力は増大します。
2. 筋線維の活動電位の持続時間は単収縮の持続時間よりも長い。
❌ 誤り。逆です。活動電位は約1〜5ミリ秒と非常に短く、単収縮(筋の張力変化)は数十〜100ミリ秒続きます。この時間差があるからこそ加重・強縮が成立します。
❌ 誤り。逆です。活動電位は約1〜5ミリ秒と非常に短く、単収縮(筋の張力変化)は数十〜100ミリ秒続きます。この時間差があるからこそ加重・強縮が成立します。
3. 電気刺激を与えた場合、単収縮に先行して活動電位が生じる。
✅ 正しい。活動電位→筋小胞体からのCa²⁺放出→トロポニンCへの結合→クロスブリッジ形成→張力発生、の順で進みます。
✅ 正しい。活動電位→筋小胞体からのCa²⁺放出→トロポニンCへの結合→クロスブリッジ形成→張力発生、の順で進みます。
4. 電気刺激で1秒間に5〜6回の単収縮を起こすと強縮となる。
❌ 誤り。5〜6 Hzでは個々の単収縮が区別できる状態にとどまります。ヒト骨格筋の完全強縮には概ね30〜50 Hz以上の刺激頻度が必要です。
❌ 誤り。5〜6 Hzでは個々の単収縮が区別できる状態にとどまります。ヒト骨格筋の完全強縮には概ね30〜50 Hz以上の刺激頻度が必要です。
5. 単収縮の頻度が過剰になると完全強縮から不完全強縮に移行する。
❌ 誤り。逆です。刺激頻度が上がるほど単収縮→不完全強縮(波形が鋸歯状)→完全強縮(平坦で最大張力)へ移行します。
❌ 誤り。逆です。刺激頻度が上がるほど単収縮→不完全強縮(波形が鋸歯状)→完全強縮(平坦で最大張力)へ移行します。
【試験対策ポイント】
・張力を高める2つの機序:①動員(recruitment)=活動する運動単位を増やす、②発火頻度の増加(rate coding)=強縮に近づける。随意最大収縮ではこの両方が使われる。
・サイズの原理:小さい運動単位(遅筋・Type I)から順に動員され、強い力が必要になると大きい運動単位(速筋・Type II)が加わる。電気刺激(NMES)では逆に太い神経線維=速筋から動員されやすい点が対比として出題される。
・活動電位(ms単位)<単収縮(数十ms)<強縮、という時間スケールの大小関係を必ず頭に入れておく。
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