PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第49回 理学療法士国家試験 午前 第57問

解剖学第49回午前

第49回 理学療法士国家試験 午前 第57問(解剖学)の正答は 3 です。腕神経叢は根(root)→幹(trunk)→神経束(cord)→終末枝の順に走行します。

問題
腕神経叢の中で最も近位から分岐する神経はどれか。
  1. 1. 尺骨神経
  2. 2. 腋窩神経
  3. 3. 長胸神経
  4. 4. 肩甲上神経
  5. 5. 内側上腕皮神経

正答:3番

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解説
■ 正答:3番 — 長胸神経

腕神経叢は根(root)→幹(trunk)→神経束(cord)→終末枝の順に走行します。長胸神経はC5〜C7の神経根から直接分岐するため、選択肢の中で最も近位から出る神経です。


【各選択肢の解説】

1. 尺骨神経
❌ 誤り。尺骨神経は内側神経束からの終末枝で、腕神経叢の最も遠位レベルから分岐します。
2. 腋窩神経
❌ 誤り。腋窩神経は後神経束からの終末枝で、こちらも神経束レベル(遠位)からの分岐です。
3. 長胸神経
✅ 正しい。C5・C6・C7の神経根から直接分岐し、中斜角筋を貫いて前鋸筋を支配します。損傷すると翼状肩甲を生じます。
4. 肩甲上神経
❌ 誤り。肩甲上神経は上神経幹(C5・C6)からの分岐で、根より1段遠位のレベルです。棘上筋・棘下筋を支配します。
5. 内側上腕皮神経
❌ 誤り。内側神経束からの分岐で、遠位レベルです。上腕内側の皮膚知覚を担います。

【試験対策ポイント】

分岐レベルを段階で覚えるのが最短です。

分岐レベル分岐する神経
根(root)背側肩甲神経(C5)、長胸神経(C5〜C7)、横隔神経(C3〜C5・叢外)
幹(trunk)肩甲上神経、鎖骨下筋神経(いずれも上神経幹)
神経束(cord)外側・内側胸筋神経、肩甲下神経、胸背神経、内側上腕/前腕皮神経
終末枝筋皮神経・正中神経・尺骨神経・橈骨神経・腋窩神経
  • 長胸神経麻痺=前鋸筋麻痺=翼状肩甲。壁を押させると肩甲骨内側縁が浮く
  • 背側肩甲神経(菱形筋・肩甲挙筋)も根から直接出るので、同じ問い方で正答になりうる
  • 上位型麻痺(Erb麻痺=C5・C6)は三角筋・上腕二頭筋、下位型(Klumpke麻痺=C8・T1)は手内在筋が障害される
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