第49回 理学療法士国家試験 午前 第60問
解剖学第49回午前
第49回 理学療法士国家試験 午前 第60問(解剖学)の正答は 3 です。手根管は手根骨の掌側の溝と屈筋支帯(横手根靱帯)で囲まれたトンネルで、正中神経と9本の屈筋腱(浅指屈筋腱4・深指屈筋腱4・長母指屈筋腱1)が通ります。
問題
手根管を通らないのはどれか。
- 1. 滑液鞘
- 2. 正中神経
- 3. 尺骨神経 ✓
- 4. 長母指屈筋腱
- 5. 示指の浅指屈筋腱
正答:3番
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解説
■ 正答:3番 — 尺骨神経
手根管は手根骨の掌側の溝と屈筋支帯(横手根靱帯)で囲まれたトンネルで、正中神経と9本の屈筋腱(浅指屈筋腱4・深指屈筋腱4・長母指屈筋腱1)が通ります。尺骨神経は屈筋支帯の掌側にあるGuyon管(尺骨神経管)を通るため、手根管は通りません。
【各選択肢の解説】
1. 滑液鞘
✅ 正しい。手根管内の屈筋腱は橈側滑液鞘(長母指屈筋腱を包む)と尺側滑液鞘(浅・深指屈筋腱を包む)という滑液鞘(腱鞘)に包まれて通過します。
✅ 正しい。手根管内の屈筋腱は橈側滑液鞘(長母指屈筋腱を包む)と尺側滑液鞘(浅・深指屈筋腱を包む)という滑液鞘(腱鞘)に包まれて通過します。
2. 正中神経
✅ 正しい。手根管内で最も掌側・浅層を通り、圧迫されると手根管症候群を生じます。
✅ 正しい。手根管内で最も掌側・浅層を通り、圧迫されると手根管症候群を生じます。
3. 尺骨神経
❌ 誤り。尺骨神経は尺骨動脈とともに屈筋支帯の掌側にあるGuyon管を通過し、手根管の外を走ります。したがって手根管症候群では尺骨神経支配領域(小指)の症状は出ません。
❌ 誤り。尺骨神経は尺骨動脈とともに屈筋支帯の掌側にあるGuyon管を通過し、手根管の外を走ります。したがって手根管症候群では尺骨神経支配領域(小指)の症状は出ません。
4. 長母指屈筋腱
✅ 正しい。手根管を通る9本の腱の1つで、橈側滑液鞘に包まれています。
✅ 正しい。手根管を通る9本の腱の1つで、橈側滑液鞘に包まれています。
5. 示指の浅指屈筋腱
✅ 正しい。浅指屈筋腱4本(示指〜小指)はすべて手根管を通ります。
✅ 正しい。浅指屈筋腱4本(示指〜小指)はすべて手根管を通ります。
【試験対策ポイント】
手根管症候群は臨床でも国試でも最頻出です。
- 手根管の内容=正中神経+9腱(浅指屈筋4・深指屈筋4・長母指屈筋1)。橈側手根屈筋腱は独立した管を通り、長掌筋腱・尺側手根屈筋腱は手根管の外
- 症状:母指〜環指橈側の掌側のしびれ(正中神経領域)、母指球(短母指外転筋)の萎縮、猿手。夜間・明け方に増悪
- 誘発テスト:Phalenテスト(手関節掌屈保持)、Tinel徴候(手根管を叩打)
- 知覚が正常に残る領域:母指球部の皮膚は掌側枝が手根管の外を通るため障害されにくい
- Guyon管症候群(尺骨神経)は小指・環指尺側のしびれと鷲手、骨間筋萎縮が特徴で、手根管症候群と鑑別する
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