PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第49回 理学療法士国家試験 午後 第79問

臨床心理学第49回午後

第49回 理学療法士国家試験 午後 第79問(臨床心理学)の正答は 3 です。共感的対応とは、相手の感情をそのまま受けとめて言語化して返すこと(感情の反射)です。

問題
「治る見込みがないのにリハビリテーションを続けるのはとても苦しいです」という訴えへの共感的な対応はどれか。
  1. 1. 「それは誤った考えですね」
  2. 2. 「もう少し頑張りましょう」
  3. 3. 「つらく感じているのですね」
  4. 4. 「なぜそのように思うのですか」
  5. 5. 「続けることにより効果が現れてきます」

正答:3番

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解説
■ 正答:3番 — 「つらく感じているのですね」

共感的対応とは、相手の感情をそのまま受けとめて言語化して返すこと(感情の反射)です。3は患者が表出した「苦しい」という感情を評価も助言も加えずに返しており、Rogersのいう共感的理解にあたります。他はすべて否定・励まし・説得・追及であり、感情の受容になっていません。


【各選択肢の解説】

1. 「それは誤った考えですね」
❌ 誤り。患者の感情を頭ごなしに否定しており、共感どころか信頼関係を損ないます。
2. 「もう少し頑張りましょう」
❌ 誤り。励ましは一見善意ですが、「つらい」という訴えを受けとめずに努力を要求するもので、患者はさらに追い詰められます。
3. 「つらく感じているのですね」
✅ 正しい。患者の感情を言い換えて返す感情の反射で、「あなたの気持ちは理解されている」と伝わります。共感的対応の典型形です。
4. 「なぜそのように思うのですか」
❌ 誤り。理由を問う質問は情報収集にはなりますが、感情の受容ではありません。責められていると受け取られる危険もあります。
5. 「続けることにより効果が現れてきます」
❌ 誤り。説得・保証であり、しかも「治る見込みがない」と感じている患者には空虚に響きます。感情を素通りした説明です。

【試験対策ポイント】

この形式の問題は「評価・助言・説得・質問はすべて不正解、感情を返す選択肢が正解」というルールでほぼ解けます。

  • 共感的理解(empathy)=相手の内的世界をあたかも自分のことのように感じ、それを伝え返す
  • 同情(sympathy)とは違う。同情は「かわいそうに」と自分の枠組みから見下ろす態度
  • Rogersのカウンセラーの3条件=共感的理解・無条件の肯定的関心・自己一致(純粋性)
避けるべき応答パターンとして、①否定・批判 ②安易な励まし ③一般化(「みんなそうですよ」)④話題転換 ⑤根拠のない保証、を覚えておくと類題を確実に落とせます。

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ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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