第28回 言語聴覚士国家試験 第38問
音声学第28回
第28回 言語聴覚士国家試験 第38問(音声学)の正答は 5 です。母音は、舌の前後位置・舌の高さ(口の開き)・唇の丸めの有無(円唇性)の3つの観点で記述される。
スポンサーリンク
解説
■ 正答:5番 — 円唇母音は[o]
母音は、舌の前後位置・舌の高さ(口の開き)・唇の丸めの有無(円唇性)の3つの観点で記述される。円唇母音とは発音時に唇を丸める母音をいう。日本語の標準的な5母音のうち、唇を丸めて発音されるのは[o]だけである。日本語の「ウ」は唇を丸めない非円唇の後舌母音[ɯ]であり、唇を丸める英語などの円唇[u]とは区別される点が重要である。
【各選択肢の解説】
1. [a]
❌ 非円唇の広母音(中舌〜後舌)。口を大きく開け、唇は丸めない。
❌ 非円唇の広母音(中舌〜後舌)。口を大きく開け、唇は丸めない。
2. [i]
❌ 非円唇の前舌狭母音。唇を横に引いて発音する。
❌ 非円唇の前舌狭母音。唇を横に引いて発音する。
3. [ɯ]
❌ 日本語の「ウ」にあたる非円唇後舌母音。唇を丸めない点が特徴で、円唇[u]ではない。
❌ 日本語の「ウ」にあたる非円唇後舌母音。唇を丸めない点が特徴で、円唇[u]ではない。
4. [e]
❌ 非円唇の前舌半狭母音。
❌ 非円唇の前舌半狭母音。
5. [o]
✅ 唇を丸める円唇後舌母音(=正答)。日本語で円唇なのは[o]である。
✅ 唇を丸める円唇後舌母音(=正答)。日本語で円唇なのは[o]である。
【試験対策ポイント】
母音は「舌の前後・高さ・円唇性」の3軸で記述する。日本語で円唇は[o]のみで、「ウ」が非円唇[ɯ]である点が頻出。後舌母音は一般に円唇を伴いやすいが、日本語のウは例外的に非円唇である。IPAの母音四角形で、各母音の位置(前後・高低)と円唇性を対応づけて覚えるとよい。
| 母音 | 舌位置 | 円唇性 |
|---|---|---|
| [i][e] | 前舌 | 非円唇 |
| [a] | 中〜後舌・広 | 非円唇 |
| [ɯ](日本語のウ) | 後舌 | 非円唇 |
| [o] | 後舌 | 円唇 |
円唇性は、唇を丸めて前に突き出すことで声道を延長し、共鳴特性(フォルマント)を変える。同じ後舌・狭の位置でも、円唇の[u]と非円唇の[ɯ]では音色が異なる。日本語のウを英語のフ─ドのウのように強く丸めて発音すると、外国語訛りの印象を与えることがある。
📘 STカコモンの有料教材
この問題でつまずいた範囲は、ST国試ノートでまとめて復習。過去問だけでは埋まらない「なぜそうなるか」を、頻出ポイントに絞って体系的に読めます。現役STが作った買い切り教材です。
▶ この範囲のノートを開く(買い切り850円)
スポンサーリンク
関連
スポンサーリンク