第28回 言語聴覚士国家試験 第39問
音声学第28回
共通語(東京方言)のアクセント型でみられないのはどれか。
- 1.低高高低
- 2.低高低高 ✓
- 3.高低低低
- 4.低高低低
- 5.低高高高
正答:2番
解説
# 第28回 第39問 解説
■ 正答:**2番 — 低高低高**
共通語のアクセント型は,音声言語学的に「メロディーパターン」として捉えられます。共通語で実際に観察される基本的なアクセント型は,**2拍語で「低高」「高低」**,**3拍語で「低高低」「高低低」「低高高」**,**4拍語以上で「低高低低」「低高高低」「低高低高」「低高高高」など**のパターンが存在します。しかし選択肢の「低高低高」というパターン(拍の高さが「低→高→低→高」と交互に変動)は,**共通語では実現されないアクセント型**です。
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【各選択肢の解説】
**1. 低高高低**
✅ みられる。複数拍の語で見られるアクセント型。例:「雨(あめ)」の4拍的表現など
**2. 低高低高**
❌ **みられない**。拍が交互に上下変動するこのパターンは共通語のアクセント体系に該当しない
**3. 高低低低**
✅ みられる。最初の拍が高く,以降すべて低い型。例:「橋(はし)」の頭高型など
**4. 低高低低**
✅ みられる。最も一般的で,多くの4拍語以上で見られるアクセント型。例:「学校(がっこう)」など
**5. 低高高高**
✅ みられる。2拍目以降が続く高さ。例:「雨(あめ)」など一定の語で実現される
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【試験対策ポイント】
共通語のアクセント型は理論的に可能な組み合わせがあっても,実際の言語体系として使用されるパターンは限定されています。最重要な概念は:
- **共通語は「高さの移行」(ピッチアクセント)で意味を区別する言語**であり,むやみな高さの変動を認めない
- **「低→高→低→高」という交互パターンは,言語経済性および共通語話者の聴覚判別の効率性から排除されている**
- **4拍語のアクセント型**は特に試験で狙われやすく,「低高低低」「低高高低」「高低低低」など数種類に限定される
**覚え方のコツ**:「交互に上下する」パターンは視覚的には規則的に見えても,音声として冗長で効率が悪いため,自然言語では採用されていません。本問のように「みられない型」を特定する問題では,**「自然言語として経済的か」という視点**で除外候補を検討することが有効です。