第28回 言語聴覚士国家試験 第36問
音声学第28回
第28回 言語聴覚士国家試験 第36問(音声学)の正答は 5 です。音韻論で扱う韻律単位には大小の階層がある。
問題
小さい順に並んでいるのはどれか。
- 1.音節 ≦ フット ≦ モーラ
- 2.音節 ≦ モーラ ≦ フット
- 3.フット ≦ モーラ ≦ 音節
- 4.モーラ ≦ フット ≦ 音節
- 5.モーラ ≦ 音節 ≦ フット ✓
正答:5番
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解説
■ 正答:5番 — モーラ ≦ 音節 ≦ フット
音韻論で扱う韻律単位には大小の階層がある。最小の単位がモーラ(拍)、その上に音節、さらに上位にいくつかの音節をまとめるフット(韻脚)が位置する。したがって小さい順は「モーラ ≦ 音節 ≦ フット」となる。
【各選択肢の解説】
1. 音節 ≦ フット ≦ モーラ
❌ 誤り。モーラが最大になっており順序が逆。
❌ 誤り。モーラが最大になっており順序が逆。
2. 音節 ≦ モーラ ≦ フット
❌ 誤り。音節とモーラの大小が逆。
❌ 誤り。音節とモーラの大小が逆。
3. フット ≦ モーラ ≦ 音節
❌ 誤り。フットが最小になっており逆。
❌ 誤り。フットが最小になっており逆。
4. モーラ ≦ フット ≦ 音節
❌ 誤り。フットと音節の大小が逆。
❌ 誤り。フットと音節の大小が逆。
5. モーラ ≦ 音節 ≦ フット
✅ 正しい(=正答)。モーラが最小、フットが最大の正しい階層。
✅ 正しい(=正答)。モーラが最小、フットが最大の正しい階層。
【試験対策ポイント】
日本語では「ニッポン」が4モーラ・2音節のように、特殊拍(撥音・促音・長音)を独立に数えるモーラと、まとまりで数える音節がずれる。日本語のリズムは伝統的にモーラを単位とする(モーラ拍リズム)とされ、俳句の五・七・五もモーラで数える。フットは2モーラ程度をまとめる韻律単位で、語形成(語の短縮形など)やアクセントに関わる。
| 単位 | 例(「がっこう」) |
|---|---|
| モーラ | が・っ・こ・う(4) |
| 音節 | がっ・こう(2) |
| フット | より上位のまとまり |
特殊拍(っ・ん・ー)はそれ自体で1モーラを担うが、独立した音節は作らず直前の音節に組み込まれるため、モーラ数と音節数のずれが生じる。この単位の理解は、音韻意識の発達や、拍を単位とした構音・読みの指導を考えるうえでも基礎となる。
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