OTカコモン作業療法士国家試験 過去問・解説

第55回 作業療法士国家試験 午前 第83問

生理学第55回午前

第55回 作業療法士国家試験 午前 第83問(生理学)は採点除外(全員に得点)の問題です。Danielsらの徒手筋力テスト(MMT)の検査肢位・抵抗のかけ方・段階づけの原則を問う問題である。

問題
Danielsらの徒手筋力テストについて正しいのはどれか。
  1. 1. 筋を最大伸張させた肢位で行う。
  2. 2. 協働筋を個々に分離して評価できる。
  3. 3. 関節可動域に制限があれば評価できない。
  4. 4. 抑止テストでは徐々に徒手抵抗を強くする。
  5. 5. 筋収縮が全く認められない筋の判定は段階1である。

正答:

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同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、OTカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。

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解説
■ 採点除外(全員正解の扱い)

Danielsらの徒手筋力テスト(MMT)の検査肢位・抵抗のかけ方・段階づけの原則を問う問題である。各記述の内容は以下のとおり。


【各選択肢の解説】

1. 筋を最大伸張させた肢位で行う。
❌ 誤り。最大伸張位で抵抗をかける検査法ではない。正しくは、段階3以上では原則として運動範囲の最終域で肢位を保持させ、そこで抵抗を加える。
2. 協働筋を個々に分離して評価できる。
❌ 誤り。MMTは個々の筋ではなく運動(動作)を検査する方法で、同じ運動を担う協働筋は原則として個々に分離して評価できない。正しくは、運動単位で評価し、肢位や固定の工夫で分けて検査できるのは一部の筋(浅指屈筋〔PIP関節の屈曲〕と深指屈筋〔DIP関節の屈曲〕など)に限られる。
3. 関節可動域に制限があれば評価できない。
❌ 誤り。可動域制限があっても評価はできる。正しくは、その人が動かせる範囲を基準に判定し、可動域の制限があることを併せて記録する。
4. 抑止テストでは徐々に徒手抵抗を強くする。
✅ 正しい。抑止テスト(break test)は、被検者に最終域で肢位を保持させ、検者が抵抗を急に加えず徐々に強めて保持できるかをみる方法である。急に強い抵抗をかけると、保持する力を正しく測れない。
5. 筋収縮が全く認められない筋の判定は段階1である。
❌ 誤り。収縮が全くなければ段階1ではない。正しくは段階0(Zero)で、段階1(Trace)は関節の運動はないが筋収縮が触知または視認できるものである。

【試験対策ポイント】

段階基準(Daniels)
5最大抵抗に抗して最終域を保持
4強い〜中等度の抵抗に抗して保持
3重力に抗して全可動域を動かせる
2重力を除いた肢位で全可動域を動かせる
1筋収縮は触知・視認できるが関節運動なし
0筋収縮なし

MMTは筋でなく運動を検査する・抵抗は最終域で徐々に加える・可動域制限があれば動かせる範囲で判定する、の3点を押さえる。

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