第44回 理学療法士国家試験 午後 第13問
解剖学第44回午後
第44回 理学療法士国家試験 午後 第13問(解剖学)の正答は 2・5 です。洞房結節は最も高い自動能(約60~80回/分)をもち心臓全体の調律を決めるためペースメーカー(歩調取り)と呼ばれます。
問題
心臓の刺激伝導系について正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1. 左脚と右脚は房室束へ興奮を伝える。
- 2. 洞房結節はペースメーカーと呼ばれる。 ✓
- 3. 房室結節は上大静脈口のすぐ右側に位置する。
- 4. 房室系は洞房結節と房室束とからなる。
- 5. プルキンエ線維は心室壁に放散している。 ✓
正答:2・5番
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解説
■ 正答:2・5番
洞房結節は最も高い自動能(約60~80回/分)をもち心臓全体の調律を決めるためペースメーカー(歩調取り)と呼ばれます。また刺激伝導系の終末であるプルキンエ線維は心室壁(心内膜下)に広く放散し、心室筋をほぼ同時に興奮させます。
【各選択肢の解説】
1. 左脚と右脚は房室束へ興奮を伝える。
❌ 誤り。伝導の順序が逆です。興奮は洞房結節→心房筋→房室結節→房室束(His束)→左脚・右脚→プルキンエ線維→心室筋の順に伝わります。
❌ 誤り。伝導の順序が逆です。興奮は洞房結節→心房筋→房室結節→房室束(His束)→左脚・右脚→プルキンエ線維→心室筋の順に伝わります。
2. 洞房結節はペースメーカーと呼ばれる。
✅ 正しい。右心房の上大静脈開口部付近にあります。洞房結節が働かないと下位(房室結節40~60回/分、プルキンエ線維20~40回/分)が肩代わりします。
✅ 正しい。右心房の上大静脈開口部付近にあります。洞房結節が働かないと下位(房室結節40~60回/分、プルキンエ線維20~40回/分)が肩代わりします。
3. 房室結節は上大静脈口のすぐ右側に位置する。
❌ 誤り。上大静脈開口部の近くにあるのは洞房結節です。房室結節は右心房中隔の下部(冠静脈洞開口部と三尖弁中隔尖の間=Kochの三角)にあります。
❌ 誤り。上大静脈開口部の近くにあるのは洞房結節です。房室結節は右心房中隔の下部(冠静脈洞開口部と三尖弁中隔尖の間=Kochの三角)にあります。
4. 房室系は洞房結節と房室束とからなる。
❌ 誤り。房室系(房室伝導系)は房室結節・房室束・左右脚・プルキンエ線維からなります。洞房結節は洞房系に属し、房室系には含まれません。
❌ 誤り。房室系(房室伝導系)は房室結節・房室束・左右脚・プルキンエ線維からなります。洞房結節は洞房系に属し、房室系には含まれません。
5. プルキンエ線維は心室壁に放散している。
✅ 正しい。伝導速度が最も速く(約2~4m/秒)、心室の同期的な収縮を可能にします。
✅ 正しい。伝導速度が最も速く(約2~4m/秒)、心室の同期的な収縮を可能にします。
【試験対策ポイント】
刺激伝導系は「順番」と「固有心拍数」をセットで覚えます。
| 部位 | 固有心拍数の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 洞房結節 | 60~80回/分 | 右心房・上大静脈開口部付近。ペースメーカー |
| 房室結節 | 40~60回/分 | 心房から心室への唯一の伝導路。伝導速度が最も遅い |
| 房室束(His束)と左右脚 | — | 心室中隔内を下行 |
| プルキンエ線維 | 20~40回/分 | 伝導速度が最も速い。心室壁に放散 |
房室結節で伝導が遅れる(房室遅延)ことで心房収縮が終わってから心室が収縮でき、心室充満が確保されます。房室ブロックや脚ブロックの心電図所見と結びつけて理解しておきます。
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