PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第44回 理学療法士国家試験 午後 第94問

臨床心理学第44回午後

第44回 理学療法士国家試験 午後 第94問(臨床心理学)の正答は 1・4 です。Korsakoff症候群はビタミンB1欠乏(慢性アルコール依存が代表)による健忘症候群で、前向健忘・逆向健忘・失見当識・作話を四徴とします。

問題
Korsakoff症候群の症状はどれか。2つ選べ。
  1. 1. 作話
  2. 2. 解離
  3. 3. 語健忘
  4. 4. 失見当識
  5. 5. もうろう状態

正答:1・4番

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解説
■ 正答:1・4番 — 作話/失見当識

Korsakoff症候群はビタミンB1欠乏(慢性アルコール依存が代表)による健忘症候群で、前向健忘・逆向健忘・失見当識・作話を四徴とします。


【各選択肢の解説】

1. 作話
✅ 正しい。記銘障害で欠落した記憶の空白を、自覚なくもっともらしい話で埋めてしまう症状です。嘘をついている意識はありません。
2. 解離
❌ 誤り。記憶・意識・同一性の統合が失われる心因性の機制で、解離性健忘・解離性同一性障害などにみられます。Korsakoff症候群は器質性であり異なります。
3. 語健忘
❌ 誤り。語想起が困難になる失語症状(健忘失語)で、Alzheimer型認知症や左半球病変による失語で問題になります。
4. 失見当識
✅ 正しい。日時・場所・人物の見当がつかなくなる症状で、記銘障害の結果として生じます。特に時間の見当識障害が目立ちます。
5. もうろう状態
❌ 誤り。意識変容の一型で、てんかんやアルコール離脱などで一過性に生じます。Korsakoff症候群では意識は清明であることが診断上の要点です。

【試験対策ポイント】

先行するWernicke脳症の三徴(意識障害・眼球運動障害・失調)と、後遺するKorsakoff症候群の四徴(前向健忘・逆向健忘・失見当識・作話)をセットで覚えます。両者を合わせてWernicke-Korsakoff症候群と呼びます。原因はビタミンB1(チアミン)欠乏で、アルコール依存のほか妊娠悪阻や極端な偏食、糖質輸液でも起こります。ポイントは「意識は清明なのに記憶だけが障害される」こと。ここが、意識障害を伴うせん妄との決定的な違いであり、国試の鑑別ポイントです。

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