PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第44回 理学療法士国家試験 午後 第97問

臨床心理学第44回午後

第44回 理学療法士国家試験 午後 第97問(臨床心理学)の正答は 1 です。統合失調症では知覚(幻聴)・思考(妄想・滅裂思考)・感情(感情鈍麻・両価性)・意欲(無為・自閉)が広く障害されますが、意識は清明に保たれるのが原則です。

問題
統合失調症で障害されない精神機能はどれか。
  1. 1. 意識
  2. 2. 知覚
  3. 3. 感情
  4. 4. 意欲
  5. 5. 思考

正答:1番

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解説
■ 正答:1番 — 意識

統合失調症では知覚(幻聴)・思考(妄想・滅裂思考)・感情(感情鈍麻・両価性)・意欲(無為・自閉)が広く障害されますが、意識は清明に保たれるのが原則です。これが意識障害を伴うせん妄や器質性精神障害との決定的な鑑別点になります。


【各選択肢の解説】

1. 意識
✅ 障害されない。統合失調症は意識清明下で幻覚・妄想が生じます。意識混濁がある場合はせん妄や器質性・症状性の精神障害を疑わなければなりません。
2. 知覚
❌ 障害される。幻聴(対話性・命令性・考想化声)が代表的で、統合失調症で最も多い幻覚です。
3. 感情
❌ 障害される。陰性症状としての感情鈍麻・感情の平板化、相反する感情が同時に存在する両価性(アンビバレンス)がみられます。
4. 意欲
❌ 障害される。意欲低下・無為・自閉は陰性症状の中核で、慢性期のリハビリテーションで最も問題となる症状です。
5. 思考
❌ 障害される。思考内容の障害(被害妄想・関係妄想)と思路の障害(連合弛緩・滅裂思考)、自我障害(考想伝播・思考奪取)が生じます。

【試験対策ポイント】

意識清明下の幻覚・妄想=統合失調症/意識混濁を伴う幻覚=せん妄」は、精神科領域の最重要鑑別です。せん妄は夜間に増悪し、日内変動があり、原因(脱水・感染・薬剤・低酸素)の除去で改善します。統合失調症の症状分類も頻出で、陽性症状(幻覚・妄想・興奮・滅裂思考)は薬物療法が効きやすく、陰性症状(感情鈍麻・意欲低下・自閉・思考貧困)は残存しやすく作業療法の主たる対象になります。作業療法では、陰性症状に対して失敗の少ない作業から段階づけ、SST(社会生活技能訓練)で対人技能を再獲得していきます。

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