PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第45回 理学療法士国家試験 午後 第96問

臨床心理学第45回午後

第45回 理学療法士国家試験 午後 第96問(臨床心理学)の正答は 2 です。統合失調症の予後を左右する因子は明確に整理されています。

問題
統合失調症で予後良好に関連する因子はどれか。
  1. 1. 陰性症状
  2. 2. 急性の発症 ✓
  3. 3. 早い発症年齢
  4. 4. 神経学的症状
  5. 5. 統合失調症の家族歴

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — 急性の発症

統合失調症の予後を左右する因子は明確に整理されています。急性・突発的に発症し、誘因(心理社会的ストレス)が明らかで、陽性症状が主体、病前の社会適応がよく、発症年齢が高く、家族の支持が得られる例は予後良好とされています。逆に潜行性発症・陰性症状主体は予後不良です。


【各選択肢の解説】

1. 陰性症状
❌ 誤り。感情鈍麻・意欲低下・自閉などの陰性症状が前景に立つ例は薬物への反応が乏しく、予後不良因子です。
2. 急性の発症
✅ 正しい。急性発症は予後良好因子です。いつからともなく徐々に始まる潜行性発症のほうが予後は悪くなります。
3. 早い発症年齢
❌ 誤り。思春期など若年発症は病前の社会経験が乏しく、人格の発達に影響が及ぶため予後不良です。
4. 神経学的症状
❌ 誤り。神経学的微細徴候(soft neurological signs)や脳の器質的異常の存在は予後不良因子です。
5. 統合失調症の家族歴
❌ 誤り。遺伝負因が濃いことは予後不良に働く因子とされます。

【試験対策ポイント】

予後因子は対で覚えると速いです。

予後良好予後不良
急性発症潜行性(緩徐)発症
誘因が明らか誘因が不明
陽性症状主体陰性症状主体
発症年齢が高い若年発症
病前適応が良好病前から孤立傾向
家族の支持あり高EE(感情表出)家族

作業療法・理学療法の場面では、急性期は刺激を減らして休息を確保し、回復期以降にSST(社会生活技能訓練)や作業活動へ段階的に導入します。高EE(批判・敵意・過度の情緒的巻き込まれ)は再発率を高めるため、家族心理教育が重要です。

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