PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第45回 理学療法士国家試験 午後 第95問

内科学・臨床医学第45回午後

第45回 理学療法士国家試験 午後 第95問(内科学・臨床医学)の正答は 1 です。加齢に伴い、抗利尿ホルモン(ADH)分泌の日内リズムが失われることに加え、腎の尿濃縮力低下、日中の下肢への体液貯留が夜間臥位で還流することなどにより、夜間尿量が増加します。

問題
加齢によって増加するのはどれか。
  1. 1. 夜間尿量
  2. 2. 腰椎骨密度
  3. 3. 左室駆出率
  4. 4. 動脈血酸素分圧
  5. 5. 最大酸素摂取量

正答:1番

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解説
■ 正答:1番 — 夜間尿量

加齢に伴い、抗利尿ホルモン(ADH)分泌の日内リズムが失われることに加え、腎の尿濃縮力低下、日中の下肢への体液貯留が夜間臥位で還流することなどにより、夜間尿量が増加します。夜間頻尿は高齢者の転倒・骨折の大きな誘因になります。


【各選択肢の解説】

1. 夜間尿量
✅ 正しい。加齢で増加します。夜間の排尿回数増加は睡眠の質低下と転倒リスクにつながります。
2. 腰椎骨密度
❌ 誤り。骨量は20〜30歳代でピークを迎え、以後低下します。特に女性は閉経後にエストロゲン低下で急激に減少します。
3. 左室駆出率
❌ 誤り。安静時の駆出率は比較的保たれますが増加はせず、心予備能(最大心拍出量・最大心拍数)は低下します。心筋の線維化・弾性低下で拡張能はむしろ落ちます。
4. 動脈血酸素分圧
❌ 誤り。加齢による換気血流比の不均等分布や肺胞面積の減少により、PaO2は低下します(おおむね100−0.3×年齢 mmHg程度)。
5. 最大酸素摂取量
❌ 誤り。最大心拍出量の低下と筋量減少により、10歳ごとに約5〜10%ずつ低下します。

【試験対策ポイント】

加齢変化は「増える/減る」で機械的に整理します。増加するもの=残気量・機能的残気量・収縮期血圧・脈圧・夜間尿量・体脂肪率・血管抵抗減少するもの=肺活量・1秒量・PaO2・最大酸素摂取量・最大心拍数(220−年齢)・骨密度・筋量(特に速筋線維)・腎血流量・皮膚感覚・水晶体調節力

全肺気量はほぼ不変である一方、残気量が増えて肺活量が減る点は引っかけとしてよく出ます。速筋(TypeII)線維が優先的に萎縮するため、高齢者では素早い立ち直り反応が低下して転倒しやすいことも理解しておきます。

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