PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第45回 理学療法士国家試験 午後 第97問

臨床心理学第45回午後

第45回 理学療法士国家試験 午後 第97問(臨床心理学)の正答は 5 です。もの盗られ妄想は認知症、とくにAlzheimer型認知症の初期にみられる代表的な妄想です。

問題
認知症で記銘力低下と関連して出現する妄想はどれか。
  1. 1. 被毒妄想
  2. 2. 心気妄想
  3. 3. 罪業妄想
  4. 4. 憑きもの妄想
  5. 5. もの盗られ妄想

正答:5番

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解説
■ 正答:5番 — もの盗られ妄想

もの盗られ妄想は認知症、とくにAlzheimer型認知症の初期にみられる代表的な妄想です。記銘力低下でしまい忘れ・置き忘れが起こり、それを「誰かに盗られた」と説明づけることで生じるため、記憶障害と直接結びついた妄想といえます。最も身近で世話をしている家族(嫁・娘)が対象になりやすいのが特徴です。


【各選択肢の解説】

1. 被毒妄想
❌ 誤り。「食事に毒を入れられた」という被害妄想の一型で、統合失調症でよくみられます。記銘力低下とは直結しません。
2. 心気妄想
❌ 誤り。「重い病気にかかっている」という微小妄想の一型で、うつ病に特徴的です。
3. 罪業妄想
❌ 誤り。「自分は取り返しのつかない罪を犯した」という微小妄想で、うつ病でみられます。
4. 憑きもの妄想
❌ 誤り。狐や霊が憑いたと確信する妄想で、文化的背景を伴う特殊な病態です。
5. もの盗られ妄想
✅ 正しい。記銘力低下によるしまい忘れを他者のせいと解釈することで生じます。

【試験対策ポイント】

妄想は疾患との対応で覚えます。うつ病の三大微小妄想=罪業妄想・貧困妄想・心気妄想統合失調症=被害妄想・注察妄想・被毒妄想・関係妄想認知症=もの盗られ妄想(記憶障害由来)

BPSD(行動・心理症状)への対応は、否定・訂正せず受容し安心させるのが原則です。「一緒に探しましょう」と共に行動し、本人が見つけられるよう誘導します。非薬物的アプローチとして回想法、リアリティオリエンテーション、バリデーション療法があり、環境調整(なじみの物・一定の生活リズム)も有効です。

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