PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午前 第69問

生理学第46回午前

第46回 理学療法士国家試験 午前 第69問(生理学)の正答は 2 です。タイプI(遅筋・赤筋・SO線維)は有酸素的代謝に適した持久型の線維で、ミトコンドリア・毛細血管・ミオグロビン・酸化酵素が豊富です。

問題
タイプⅡ筋線維と比較してタイプⅠ筋線維の特徴はどれか。
  1. 1. 筋線維の径が太い。
  2. 2. 筋小胞体数が少ない。
  3. 3. 酸化酵素活性が低い。
  4. 4. ミトコンドリアが少ない。
  5. 5. ミオグロビン量が少ない。

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — 筋小胞体数が少ない。

タイプI(遅筋・赤筋・SO線維)は有酸素的代謝に適した持久型の線維で、ミトコンドリア・毛細血管・ミオグロビン・酸化酵素が豊富です。一方、素早い収縮弛緩に必要な筋小胞体はタイプII(速筋)ほど発達しておらず、タイプIでは少ないのが特徴です。


【各選択肢の解説】

1. 筋線維の径が太い。
❌ 誤り。線維径が太いのはタイプII(速筋)です。タイプIは細く、大きな張力より持久性に適しています。
2. 筋小胞体数が少ない。
✅ 正しい。筋小胞体はCa²⁺の放出・回収を担い、収縮速度を左右します。速いタイプIIで発達し、遅いタイプIでは少ないという対比になります。
3. 酸化酵素活性が低い。
❌ 誤り。タイプIは有酸素代謝が主体で、酸化酵素(SDHなど)活性は高いです。低いのはタイプIIb(解糖系優位)です。
4. ミトコンドリアが少ない。
❌ 誤り。タイプIは有酸素的にATPを産生するためミトコンドリアが豊富です。
5. ミオグロビン量が少ない。
❌ 誤り。タイプIはミオグロビンが多いため赤く見え、「赤筋」と呼ばれます。ミオグロビンは筋内で酸素を貯蔵・運搬する役割をもちます。

【試験対策ポイント】

筋線維タイプの比較は毎年のように問われる頻出項目です。

項目タイプI(遅筋・赤筋)タイプII(速筋・白筋)
収縮速度遅い速い
疲労耐性疲労しにくい疲労しやすい
線維径細い太い
ミオグロビン多い(赤い)少ない(白い)
ミトコンドリア多い少ない
毛細血管密度高い低い
酸化酵素活性高い低い
解糖系酵素活性低い高い
筋小胞体少ない多い
支配運動ニューロン小型・低閾値大型・高閾値
代表的な筋ヒラメ筋・脊柱起立筋腓腹筋外側頭・上腕三頭筋

覚え方は「遅筋=マラソン型=酸素をたくさん使う装置(ミトコンドリア・ミオグロビン・毛細血管)が多い/速筋=短距離型=速く動かす装置(筋小胞体・解糖系酵素)が多い」。加齢や不活動ではタイプIIから先に萎縮するため、高齢者では素早い立ち直り反応が落ちて転倒しやすくなる、という臨床への橋渡しも押さえておきましょう。

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