PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午前 第70問

運動学第46回午前

第46回 理学療法士国家試験 午前 第70問(運動学)の正答は 4 です。足根中足関節(Lisfranc関節)は楔状骨・立方骨と中足骨底の間の平面関節で、関節面同士がわずかに滑る運動(すべり運動)を行います。

問題
正しいのはどれか。
  1. 1. 凹足では主に横アーチが高くなる。
  2. 2. 足の縦アーチは外側が内側よりも高い。
  3. 3. 距腿関節は底屈位で遊びが小さくなる。
  4. 4. 足根中足関節では主にすべり運動が生じる。
  5. 5. 横足根関節は距舟関節と距骨下関節とからなる。

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — 足根中足関節では主にすべり運動が生じる。

足根中足関節(Lisfranc関節)は楔状骨・立方骨と中足骨底の間の平面関節で、関節面同士がわずかに滑る運動(すべり運動)を行います。可動域は小さいものの、足部の柔軟な接地に寄与します。


【各選択肢の解説】

1. 凹足では主に横アーチが高くなる。
❌ 誤り。凹足(pes cavus)で高くなるのは主に内側縦アーチです。踵骨の内反と第1中足骨の底屈により土踏まずが過度に高くなり、足底の接地面が減って外側荷重となります。
2. 足の縦アーチは外側が内側よりも高い。
❌ 誤り。内側縦アーチ(踵骨‐距骨‐舟状骨‐楔状骨‐第1〜3中足骨)のほうが高く、外側縦アーチ(踵骨‐立方骨‐第4〜5中足骨)は低くほぼ接地しています。
3. 距腿関節は底屈位で遊びが小さくなる。
❌ 誤り。距骨滑車は前方が広く後方が狭いため、背屈位で腓骨と脛骨の間に強くはまり込み(closed‐packed position)遊びが小さく、底屈位では狭い後方部が入るため遊びが大きくなります。記述が逆で、底屈位で足関節捻挫(内反捻挫)が起こりやすい理由もここにあります。
4. 足根中足関節では主にすべり運動が生じる。
✅ 正しい。平面関節であるため、主要な運動はすべり(滑走)です。
5. 横足根関節は距舟関節と距骨下関節とからなる。
❌ 誤り。横足根関節(Chopart関節)は距舟関節と踵立方関節からなります。距骨下関節(距踵関節)は別の関節で、回内・回外の主役です。

【試験対策ポイント】

足部の関節と機能の対応を整理します。距腿関節=背屈・底屈(1軸の蝶番関節)/距骨下関節=回内・回外(内がえし・外がえし)/横足根関節(Chopart:距舟+踵立方)=前足部の可動性/足根中足関節(Lisfranc)=すべり運動。Chopart関節とLisfranc関節は足部切断の高位としても頻出です。

アーチは3つ(内側縦・外側縦・横)。内側縦アーチを支えるのは後脛骨筋・長腓骨筋・足底腱膜・底側踵舟靱帯(スプリング靱帯)で、後脛骨筋腱機能不全は成人期扁平足の主因になります。

締まりの位置(closed‐packed position)は足関節=最大背屈、膝=最大伸展+下腿外旋、股関節=伸展+内旋+外転。関節可動域運動やモビライゼーションでは、遊びの大きい緩みの位置を選ぶことが原則です。

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