PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午前 第97問

臨床心理学第46回午前

第46回 理学療法士国家試験 午前 第97問(臨床心理学)の正答は 2 です。ベンゾジアゼピン系薬剤は長期・大量使用により身体依存を形成し、急に中断すると不安・不眠・振戦・発汗・知覚過敏、重症例ではけいれん発作やせん妄といった離脱症状が出現します。

問題
物質依存についての組合せで適切なのはどれか。
  1. 1. カフェイン ―― 共依存
  2. 2. ベンゾジアゼピン ―― 離脱症状
  3. 3. トルエン ―― 嫉妬妄想
  4. 4. 大麻 ―― 身体依存
  5. 5. 覚せい剤 ―― 滞続言語

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — ベンゾジアゼピン ―― 離脱症状

ベンゾジアゼピン系薬剤は長期・大量使用により身体依存を形成し、急に中断すると不安・不眠・振戦・発汗・知覚過敏、重症例ではけいれん発作やせん妄といった離脱症状が出現します。そのため中止する際は時間をかけて漸減するのが原則です。


【各選択肢の解説】

1. カフェイン ―― 共依存
❌ 誤り。共依存はアルコール依存症者を世話し続けることで自分の存在価値を得るという、家族・周囲の関係性の問題を指す概念です。カフェインの離脱症状は頭痛・眠気・集中困難です。
2. ベンゾジアゼピン ―― 離脱症状
✅ 正しい。身体依存を形成する代表的な薬物で、常用量の範囲でも長期使用後の急な中断で離脱症状が生じます(常用量依存)。
3. トルエン ―― 嫉妬妄想
❌ 誤り。嫉妬妄想(オセロ症候群)はアルコール依存症で典型的にみられます。有機溶剤(トルエン)は急性期に幻覚・意識変容、慢性使用で認知機能低下や無動機症候群、小脳・大脳の萎縮を来します。
4. 大麻 ―― 身体依存
❌ 誤り。大麻は精神依存が主体で、身体依存は弱いとされます。身体依存が強いのはアルコール・オピオイド・バルビツール酸系・ベンゾジアゼピン系です。
5. 覚せい剤 ―― 滞続言語
❌ 誤り。滞続言語(同じ語句を繰り返す発話)は前頭葉病変や失語でみられる症状です。覚せい剤は強い精神依存を形成し、幻覚妄想状態(被害・関係妄想)と、断薬後のフラッシュバック(再燃現象)が特徴です。

【試験対策ポイント】

物質依存は精神依存と身体依存のどちらが強いか特徴的な精神症状は何かで整理します。

  • アルコール:精神・身体依存とも強い。離脱=振戦せん妄(断酒後2〜3日、小動物幻視)。慢性期=嫉妬妄想、Wernicke-Korsakoff症候群、末梢神経障害、小脳失調
  • ベンゾジアゼピン・バルビツール酸:身体依存あり。離脱でけいれん。中止は漸減が原則
  • 覚せい剤(アンフェタミン類):精神依存が極めて強い。幻覚妄想状態、フラッシュバック
  • 大麻:精神依存が主体。無動機症候群
  • 有機溶剤(シンナー・トルエン):慢性使用で認知機能低下、小脳症状
  • オピオイド(モルヒネ・ヘロイン):精神・身体依存とも強い。離脱=あくび、流涙、散瞳、下痢
「アルコール=嫉妬妄想と振戦せん妄」「覚せい剤=幻覚妄想とフラッシュバック」「ベンゾジアゼピン=離脱症状」の3点は最頻出です。

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