PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午前 第98問

臨床心理学第46回午前

第46回 理学療法士国家試験 午前 第98問(臨床心理学)の正答は 3 です。妄想気分は、何か重大なことが起こりそうだという漠然とした不気味さ・切迫感を感じる状態です。

問題
「自分の周辺でただならぬ事件が起こっている気配がして不気味だ」という訴えはどれか。
  1. 1. 強迫観念
  2. 2. 社会恐怖
  3. 3. 妄想気分
  4. 4. 作為体験
  5. 5. 支配観念

正答:3番

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解説
■ 正答:3番 — 妄想気分

妄想気分は、何か重大なことが起こりそうだという漠然とした不気味さ・切迫感を感じる状態です。具体的な内容を伴わないまま「世界が変わってしまった」「ただならぬ気配がある」と体験され、統合失調症の急性期初期に典型的にみられます。


【各選択肢の解説】

1. 強迫観念
❌ 誤り。「不潔ではないか」「鍵を閉め忘れたのでは」など、無意味・不合理と分かっていながら繰り返し浮かんでくる考えです。本人に不合理だという自覚がある点が妄想と決定的に異なります。
2. 社会恐怖
❌ 誤り。人前で話す、注目されるといった状況に強い不安を感じ回避する状態(社交不安障害)です。不安の対象が明確に限定されています。
3. 妄想気分
✅ 正しい。設問の「自分の周辺でただならぬ事件が起こっている気配がして不気味だ」という、対象が定まらない不気味な緊迫感がまさに妄想気分の記述です。
4. 作為体験
❌ 誤り。「させられ体験」とも呼ばれ、自分の思考や行動が他人に操られていると感じる自我障害です。統合失調症の一級症状に含まれます。
5. 支配観念
❌ 誤り。強い感情を伴って意識の中心を占め続ける考えですが、その内容は状況から了解可能で、時間の経過や説得により修正されうる点が妄想と異なります。

【試験対策ポイント】

妄想の形式による分類は繰り返し出題されます。

  • 妄想気分:漠然とした不気味さ・世界が変わった感じ(内容がない)
  • 妄想知覚:実際の知覚に、了解不能な特別の意味づけをする(「すれ違った車のナンバーは自分への合図だ」)
  • 妄想着想:突然、脈絡なく確信が思い浮かぶ(「自分は特別な使命を帯びている」)
妄想の内容による分類も押さえましょう。被害妄想・関係妄想・注察妄想・追跡妄想(統合失調症)/罪業妄想・貧困妄想・心気妄想=微小妄想(うつ病)/誇大妄想(躁状態)/物盗られ妄想(認知症)。

妄想と区別すべき概念は、①強迫観念(不合理の自覚あり)②支配観念(了解可能・訂正可能)③錯覚・幻覚(知覚の異常であり、思考内容の異常ではない)の3つです。妄想は「訂正不能」「了解不能」「確信的」の3条件で定義されます。

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