PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午後 第47問

理学療法管理学第46回午後

第46回 理学療法士国家試験 午後 第47問(理学療法管理学)の正答は 3 です。「誤っているもの」を選ぶ問題です。

問題
無作為化比較試験で誤っているのはどれか。
  1. 1. 群間で基本特性に差のないことが前提となる。
  2. 2. 介入効果を明らかにすることが目的である。
  3. 3. 患者の希望によって治療法を割り付ける。
  4. 4. 質の高いエビデンスが期待できる。
  5. 5. 高い追跡率が求められる。

正答:3番

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解説
■ 正答:3番 — 患者の希望によって治療法を割り付ける。

「誤っているもの」を選ぶ問題です。無作為化比較試験(RCT)の本質は、被験者を乱数などによって無作為に各群へ割り付けることにあります。患者の希望で割り付ければ選択バイアスが入り、群間の比較可能性が失われるため無作為化とは呼べません。


【各選択肢の解説】

1. 群間で基本特性に差のないことが前提となる。
✅ 正しい。無作為化の目的は年齢・重症度・併存疾患など既知・未知の交絡因子を群間で均等にすることで、割り付け後に基本特性が同等であることを確認して比較を行います。
2. 介入効果を明らかにすることが目的である。
✅ 正しい。RCTは介入群と対照群を比較して、介入そのものによる効果(因果関係)を検証する研究デザインです。
3. 患者の希望によって治療法を割り付ける。
❌ 誤り。希望による割り付けは無作為ではなく選択バイアスを生みます。乱数表・封筒法・中央割付など、研究者にも被験者にも操作できない方法で割り付ける必要があります。
4. 質の高いエビデンスが期待できる。
✅ 正しい。エビデンスレベルではRCTは観察研究より上位で、複数のRCTを統合したシステマティックレビュー・メタアナリシスが最上位に位置づけられます。
5. 高い追跡率が求められる。
✅ 正しい。脱落が多いと脱落バイアスが生じ結果の妥当性が損なわれるため、一般に80%以上の追跡率が望まれ、解析はITT(intention-to-treat)で行うのが原則です。

【試験対策ポイント】

エビデンスレベルの序列は頻出です。システマティックレビュー・メタアナリシス>RCT>コホート研究(前向き)>症例対照研究(後ろ向き)>横断研究>症例報告>専門家の意見。RCTのバイアス対策として、無作為化(選択バイアス)・盲検化/マスキング(測定バイアス・プラセボ効果)・ITT解析(脱落バイアス)の3点セットを押さえます。理学療法では術者を盲検化できないことが多いため、評価者だけを盲検化する単盲検がよく用いられる点も知っておくと応用問題に対応できます。

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ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

それでも誤りが残ることがあります。「おかしいな」と思ったらお問い合わせから気軽に教えてください。確認のうえ修正し、皆さんと一緒に解説を育てていきます。

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