第46回 理学療法士国家試験 午後 第91問
人間発達学第46回午後
第46回 理学療法士国家試験 午後 第91問(人間発達学)の正答は 1 です。これは誤っているものを選ぶ問題です。
問題
脳性麻痺で誤っているのはどれか。
- 1. 痙直型四肢麻痺では出生時から筋緊張が高い。 ✓
- 2. 痙直型両麻痺では上肢よりも下肢の障害が強い。
- 3. アテトーゼ型では緊張性頸反射の影響を受ける。
- 4. 精神的緊張でアテトーゼ型の不随意運動は増強する。
- 5. アテトーゼ型四肢麻痺では下肢よりも上肢の障害が強い。
正答:1番
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解説
■ 正答:1番 — 痙直型四肢麻痺では出生時から筋緊張が高い
これは誤っているものを選ぶ問題です。痙直型脳性麻痺では、新生児〜乳児早期はむしろ筋緊張が低い(弛緩性)ことが多く、生後数か月から1歳ごろにかけて次第に痙性が明らかになっていきます。出生時から筋緊張が高いわけではないため、1番が誤りです。
【各選択肢の解説】
1. 痙直型四肢麻痺では出生時から筋緊張が高い。
❌ 誤り。初期は低緊張で、原始反射の残存や姿勢の非対称を経て、月齢が進むにつれ痙性・尖足・はさみ肢位が明瞭になります。診断が確定するのは通常1歳以降です。
❌ 誤り。初期は低緊張で、原始反射の残存や姿勢の非対称を経て、月齢が進むにつれ痙性・尖足・はさみ肢位が明瞭になります。診断が確定するのは通常1歳以降です。
2. 痙直型両麻痺では上肢よりも下肢の障害が強い。
✅ 正しい。脳室周囲白質軟化症(PVL)が背景にあり、側脳室に近い下肢の線維が強く障害されるため下肢優位となります。低出生体重児・早産児に多い病型です。
✅ 正しい。脳室周囲白質軟化症(PVL)が背景にあり、側脳室に近い下肢の線維が強く障害されるため下肢優位となります。低出生体重児・早産児に多い病型です。
3. アテトーゼ型では緊張性頸反射の影響を受ける。
✅ 正しい。非対称性緊張性頸反射(ATNR)や対称性緊張性頸反射(STNR)が残存し、頸部の向きで四肢の筋緊張が大きく変動します。
✅ 正しい。非対称性緊張性頸反射(ATNR)や対称性緊張性頸反射(STNR)が残存し、頸部の向きで四肢の筋緊張が大きく変動します。
4. 精神的緊張でアテトーゼ型の不随意運動は増強する。
✅ 正しい。情動的緊張・努力・注視で不随意運動が増強し、リラックスした状態や睡眠中には減弱・消失します。
✅ 正しい。情動的緊張・努力・注視で不随意運動が増強し、リラックスした状態や睡眠中には減弱・消失します。
5. アテトーゼ型四肢麻痺では下肢よりも上肢の障害が強い。
✅ 正しい。核黄疸などによる大脳基底核病変が主体で、頸部・上肢・顔面(構音・嚥下)の障害が下肢より強く出ます。
✅ 正しい。核黄疸などによる大脳基底核病変が主体で、頸部・上肢・顔面(構音・嚥下)の障害が下肢より強く出ます。
【試験対策ポイント】
病型と背景病変の対応を押さえます。痙直型両麻痺=PVL・早産児/アテトーゼ型=核黄疸・基底核(近年は減少)/失調型=小脳/痙直型片麻痺=一側大脳半球病変。粗大運動能力の分類はGMFCS(レベルⅠ〜Ⅴ)で、レベルⅢで歩行補助具、Ⅳ・Ⅴで移動に車椅子が必要となります。アテトーゼ型では成人期の頸椎症性脊髄症が合併しやすいことも臨床上重要です。
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