PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午後 第90問

神経内科学第46回午後

第46回 理学療法士国家試験 午後 第90問(神経内科学)の正答は 2・4 です。Guillain-Barré症候群は先行感染の1〜3週後に発症する急性の末梢神経障害です。

問題
Guillain-Barré 症候群について正しいのはどれか。 2つ選べ。
  1. 1. 罹患した部位に痙縮がみられる。
  2. 2. ウイルス感染が先行することが多い。
  3. 3. 軸索変性型は脱髄型よりも予後が良い。
  4. 4. 蛋白が高値で細胞増加がない髄液所見を伴う。
  5. 5. 症状は数か月かけて徐々に進行することが多い。

正答:2・4番

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解説
■ 正答:2・4番 — ウイルス感染が先行することが多い/蛋白が高値で細胞増加がない髄液所見を伴う

Guillain-Barré症候群は先行感染の1〜3週後に発症する急性の末梢神経障害です。上気道炎や下痢などの感染(ウイルス感染やCampylobacter jejuni)が先行し、髄液では蛋白細胞解離(蛋白高値・細胞数は正常)を認めるのが診断上の特徴です。


【各選択肢の解説】

1. 罹患した部位に痙縮がみられる。
❌ 誤り。末梢神経(下位運動ニューロン)の障害なので、弛緩性麻痺と腱反射の低下・消失を呈します。痙縮は上位運動ニューロン障害の症候です。
2. ウイルス感染が先行することが多い。
✅ 正しい。約2/3の症例で上気道感染や胃腸炎が先行します。分子相同性により自己抗体(抗ガングリオシド抗体)が産生され、末梢神経を攻撃します。
3. 軸索変性型は脱髄型よりも予後が良い。
❌ 誤り。逆です。軸索型(AMAN)は脱髄型(AIDP)より回復が遅く予後不良とされます。軸索再生には時間がかかるためです。
4. 蛋白が高値で細胞増加がない髄液所見を伴う。
✅ 正しい。発症1〜2週で明らかとなる蛋白細胞解離が特徴的な検査所見です。
5. 症状は数か月かけて徐々に進行することが多い。
❌ 誤り。急性の経過をとり、通常は発症から4週以内(多くは2週以内)にピークに達したのち回復に向かう単相性の経過です。

【試験対策ポイント】

臨床像は下肢から始まる上行性・左右対称性の弛緩性麻痺+腱反射消失が典型で、感覚障害は軽度です。重症例では呼吸筋麻痺(人工呼吸管理)や自律神経障害(不整脈・血圧変動)に注意します。治療は血漿交換・免疫グロブリン大量静注(IVIg)で、ステロイドは無効とされます。理学療法では急性期の過用(overwork weakness)を避けることが最重要で、良肢位保持と関節可動域訓練から段階的に負荷を上げます。予後は良好で約7割が1年以内にほぼ回復します。

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