PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午後 第96問

臨床心理学第46回午後

第46回 理学療法士国家試験 午後 第96問(臨床心理学)の正答は 5 です。強迫観念は、不合理でばかげていると本人が分かっていながら(病識がある)繰り返し頭に浮かび、打ち消せない考えです。

問題
いつも右足から踏み出さねばならないという思考の異常はどれか。
  1. 1. 保続
  2. 2. 迂遠
  3. 3. 作為体験
  4. 4. 思考化声
  5. 5. 強迫観念

正答:5番

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解説
■ 正答:5番 — 強迫観念

強迫観念は、不合理でばかげていると本人が分かっていながら(病識がある)繰り返し頭に浮かび、打ち消せない考えです。「いつも右足から踏み出さねばならない」はまさに強迫観念であり、実際にそのように行動してしまえば強迫行為となります。


【各選択肢の解説】

1. 保続
❌ 誤り。いったん行った動作や言葉が、状況が変わっても繰り返し出てしまう現象で、前頭葉障害や認知症でみられます。思考内容の異常ではありません。
2. 迂遠
❌ 誤り。話が細部にこだわって回りくどく、なかなか本題に到達しない思考の進み方の障害で、てんかんや器質性精神障害でみられます。
3. 作為体験
❌ 誤り。自分の考えや行動が他人に操られていると感じる自我障害(させられ体験)で、統合失調症の代表的症状です。本人は不合理と考えません。
4. 思考化声
❌ 誤り。自分の考えが声となって聞こえる幻聴の一種で、統合失調症でみられます。
5. 強迫観念
✅ 正しい。無意味と自覚しているのに反復して浮かぶ観念で、不安を打ち消すための強迫行為(確認・手洗い・儀式的行為)を伴います。

【試験対策ポイント】

鑑別の鍵は病識の有無です。強迫観念は「ばかげていると分かっているのにやめられない」(自我異和性・病識あり)/妄想や作為体験は「訂正不能で本人は確信している」(病識なし)。強迫症の治療は曝露反応妨害法(行動療法)+SSRIが基本で、作業療法・理学療法の場面では儀式行為に付き合いすぎず、活動に注意を向けさせる関わりが求められます。保続・迂遠・観念奔逸・滅裂思考といった「思考の過程の障害」と、強迫観念・妄想などの「思考の内容の障害」を分けて整理しておきましょう。

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