PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第46回 理学療法士国家試験 午後 第98問

臨床心理学第46回午後

第46回 理学療法士国家試験 午後 第98問(臨床心理学)の正答は 4 です。仮面うつ病は、抑うつ気分そのものが目立たず、頭痛・肩こり・倦怠感・食欲不振・不眠・動悸・めまいなどの身体症状が前面に出るうつ病です。

問題
仮面うつ病で正しいのはどれか。
  1. 1. 作話症状が目立つ。
  2. 2. 仮性認知症を呈する。
  3. 3. 仮面様顔貌を呈する。
  4. 4. 身体症状が前景にでる。
  5. 5. 引きこもり傾向が強い。

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — 身体症状が前景にでる。

仮面うつ病は、抑うつ気分そのものが目立たず、頭痛・肩こり・倦怠感・食欲不振・不眠・動悸・めまいなどの身体症状が前面に出るうつ病です。抑うつが身体症状という「仮面」に覆われているために、内科や整形外科を受診して見逃されやすいのが特徴です。


【各選択肢の解説】

1. 作話症状が目立つ。
❌ 誤り。作話は記憶欠損を埋め合わせる症状で、Korsakoff症候群など健忘症候群でみられます。うつ病の症候ではありません。
2. 仮性認知症を呈する。
❌ 誤り。高齢者のうつ病で記憶・判断力の低下が認知症のようにみえる状態は「うつ病性仮性認知症」という別の概念です。仮面うつ病は身体症状が前景となるものを指します。
3. 仮面様顔貌を呈する。
❌ 誤り。仮面様顔貌(表情の乏しい顔貌)はParkinson病の症候です。「仮面」という語句が共通するだけの引っかけ選択肢です。
4. 身体症状が前景にでる。
✅ 正しい。本人も精神的な不調を訴えず身体の不調を主訴とするため、身体科での不定愁訴として扱われ診断が遅れやすくなります。
5. 引きこもり傾向が強い。
❌ 誤り。閉じこもりは統合失調症の陰性症状や社会的問題として語られることが多く、仮面うつ病を定義づける特徴ではありません。

【試験対策ポイント】

うつ病でよく問われる関連概念を区別します。仮面うつ病=身体症状優位/うつ病性仮性認知症=高齢者で認知症に似る(本人が「できない」と強く訴える点が認知症と逆)/微小妄想=貧困・罪業・心気の3妄想/日内変動=朝に悪く夕方に軽快。理学療法・作業療法の関わりでは、急性期は休息が最優先で、励ましや過度な活動の勧めは禁忌、回復期に段階的に活動量を上げるのが原則です。回復期は自殺のリスクが高まる時期でもある点に注意します。

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