PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第47回 理学療法士国家試験 午前 第22問

理学療法管理学第47回午前

第47回 理学療法士国家試験 午前 第22問(理学療法管理学)の正答は 4 です。2群の平均値の差を検定するt検定では、検定統計量は「2群の平均値の差 ÷ 標準誤差」で計算されます。

問題
2群間の差を統計学的に検定する際に、有意差が得られやすくなる要因はどれか。
  1. 1. サンプル数が少ない。
  2. 2. 検出力の設定が大きい。
  3. 3. データの妥当性が高い。
  4. 4. 群内の標準偏差が小さい。
  5. 5. 順序尺度のデータである。

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — 群内の標準偏差が小さい。

2群の平均値の差を検定するt検定では、検定統計量は「2群の平均値の差 ÷ 標準誤差」で計算されます。群内のばらつき(標準偏差)が小さいほど標準誤差が小さくなり、同じ平均値差でも統計量が大きくなるため、有意差が得られやすくなります。


【各選択肢の解説】

1. サンプル数が少ない。
❌ 誤り。標本が少ないと標準誤差が大きくなり、また自由度も小さくなるため有意差は得られにくくなる。検出力が下がり第二種の過誤(本当は差があるのに有意にならない)が増える。
2. 検出力の設定が大きい。
❌ 誤り。検出力(1−β)を高く設定するのは研究計画時に必要標本数を算出するための条件設定であり、必要なサンプル数が増えるだけで、得られたデータで有意差が出やすくなるわけではない。
3. データの妥当性が高い。
❌ 誤り。妥当性は「測りたいものを正しく測れているか」という測定の質の問題であり、有意差の出やすさを直接左右しない。
4. 群内の標準偏差が小さい。
✅ 正しい。ばらつきが小さいほど標準誤差が小さくなり、検定統計量(t値)が大きくなるため有意差が得られやすい。測定条件の統一や対象者の均一化はこの効果をねらったものである。
5. 順序尺度のデータである。
❌ 誤り。順序尺度ではノンパラメトリック検定(Mann-WhitneyのU検定など)を用いることになり、一般に同じデータでもパラメトリック検定より検出力は低くなる。

【試験対策ポイント】

有意差が出やすくなる条件は次の4つで整理できます。

要因有意差が出やすい方向
2群の平均値の差大きいほど出やすい
群内のばらつき(標準偏差)小さいほど出やすい
サンプル数多いほど出やすい
有意水準α大きい(0.05→0.10)ほど出やすいが第一種の過誤が増える

あわせて、第一種の過誤(α:差がないのに「差あり」とする)と第二種の過誤(β:差があるのに「差なし」とする)、検出力=1−βの関係、尺度水準(名義・順序・間隔・比率)と検定手法の対応も頻出です。

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