PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第47回 理学療法士国家試験 午前 第97問

臨床心理学第47回午前

第47回 理学療法士国家試験 午前 第97問(臨床心理学)の正答は 5 です。統合失調症は意識清明のもとで幻覚・妄想・自我障害・思考の解体が生じるのが原則です。

問題
統合失調症で現れにくいのはどれか。
  1. 1. 幻声
  2. 2. 思考奪取
  3. 3. 被影響体験
  4. 4. 解体した会話
  5. 5. 夜間の意識変容 ✓

正答:5番

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解説
■ 正答:5番 — 夜間の意識変容

統合失調症は意識清明のもとで幻覚・妄想・自我障害・思考の解体が生じるのが原則です。夜間に増悪する意識の変容(意識混濁+幻覚・興奮)はせん妄の特徴で、身体疾患・薬剤・アルコール離脱などが原因となります。したがって統合失調症では最も現れにくいのは5番です。


【各選択肢の解説】

1. 幻声
✅ 正しい。統合失調症の幻覚では聴覚性がほとんどで、なかでも人の声=幻声が最多です。対話性幻聴・自分の行動を実況する幻聴はSchneiderの一級症状です。
2. 思考奪取
✅ 正しい。自分の考えが外から抜き取られるという自我障害(作為体験の一種)で、一級症状に含まれます。
3. 被影響体験
✅ 正しい。他人や機械に操られて動かされるという「させられ体験」で、自我の能動性の障害として統合失調症に典型的です。
4. 解体した会話
✅ 正しい。連合弛緩・滅裂思考・言葉のサラダなど、思考の解体はDSMでも統合失調症の中核症状の一つに挙げられています。
5. 夜間の意識変容
❌ 誤り。日内変動を伴い夜間に悪化する意識障害はせん妄であり、統合失調症では意識は清明に保たれるため現れにくい症状です。

【試験対策ポイント】

統合失調症とせん妄の鑑別は頻出です。意識障害の有無が決定打で、統合失調症=意識清明・慢性経過、せん妄=意識混濁・急性発症・夜間増悪(夜間せん妄)・原因は身体因。

Schneiderの一級症状(覚えておくと選択肢が切れる):考想化声、対話性幻聴、自己の行為を批評する幻聴、身体的被影響体験、思考奪取、考想伝播、妄想知覚、感情や意志への作為体験。

陽性症状(幻覚・妄想・解体)と陰性症状(感情鈍麻・意欲低下・社会的引きこもり)の区別も同時に問われます。リハビリでは陰性症状が生活障害に直結するため、作業を通した意欲・生活リズムの再建が中心となります。

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