PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第47回 理学療法士国家試験 午前 第100問

臨床心理学第47回午前

第47回 理学療法士国家試験 午前 第100問(臨床心理学)の正答は 4 です。悪性症候群は、脳内のドパミンD2受容体が急激に遮断されることで生じる重篤な副作用です。

問題
悪性症候群の原因となる可能性が最も高いのはどれか。
  1. 1. 抗うつ薬
  2. 2. 抗不安薬
  3. 3. 気分安定薬
  4. 4. 抗精神病薬
  5. 5. 抗てんかん薬

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — 抗精神病薬

悪性症候群は、脳内のドパミンD2受容体が急激に遮断されることで生じる重篤な副作用です。したがって原因薬として頻度が最も高いのはドパミン遮断作用をもつ抗精神病薬で、高熱・著明な筋強剛(鉛管様固縮)・意識障害・発汗や頻脈などの自律神経症状・血清CK上昇・白血球増多を呈します。


【各選択肢の解説】

1. 抗うつ薬
❌ 誤り。報告はありますが頻度は低く、SSRIなどで特に問題となるのはセロトニン症候群(数時間以内の急速発症・ミオクローヌス・振戦・下痢)で、悪性症候群とは区別されます。
2. 抗不安薬
❌ 誤り。ベンゾジアゼピン系はドパミン遮断作用をもたず、悪性症候群の原因にはなりません。むしろ筋強剛や興奮の緩和に補助的に用いられます。
3. 気分安定薬
❌ 誤り。炭酸リチウムなど単独で悪性症候群を起こすことはまれです。ただし抗精神病薬との併用で発症リスクを高めるとされ、リチウム自体は中毒(振戦・意識障害)に注意が必要です。
4. 抗精神病薬
✅ 正しい。ドパミンD2遮断作用をもつため最も原因となりやすく、開始時・増量時・多剤大量投与時、脱水や身体的消耗がある時に発症しやすくなります。
5. 抗てんかん薬
❌ 誤り。主な有害事象は眠気・ふらつき・皮疹(重症薬疹)・肝障害などで、悪性症候群の典型的な原因薬ではありません。

【試験対策ポイント】

悪性症候群のキーワード:高熱・筋強剛・意識障害・自律神経症状・CK(CPK)上昇・ミオグロビン尿(横紋筋融解)。対応は原因薬の中止、全身冷却と輸液、ダントロレン(筋弛緩)やブロモクリプチン(ドパミン作動薬)の投与です。

抗精神病薬の開始・増量時だけでなく、抗パーキンソン病薬(レボドパ等)を急に中止した時にも同じ機序で起こる点は頻出です。

リハビリ職としては、発熱+動きにくさ+発汗の増加+意識のぼんやりを認めたら訓練を中止し、直ちに医師へ報告します。放置すると腎不全・DICに至る致死的病態であり、早期発見が最重要です。抗精神病薬の副作用としては、他に錐体外路症状(パーキンソニズム・アカシジア・急性ジストニア・遅発性ジスキネジア)も合わせて押さえておきましょう。

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