PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第47回 理学療法士国家試験 午後 第60問

解剖学第47回午後

第47回 理学療法士国家試験 午後 第60問(解剖学)の正答は 2 です。図は左下腿の後面と足底を示し、下腿後面のほぼ全体(腓腹部からアキレス腱周囲まで)と足底全面が斜線で塗られています。

問題
左下腿後面から足底にかけての模式図に、ある神経の知覚支配領域を斜線で示す。この神経はどれか。
第47回午後第60問 図
  1. 1. 大腿神経
  2. 2. 脛骨神経
  3. 3. 総腓骨神経
  4. 4. 後大腿皮神経
  5. 5. 外側大腿皮神経

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — 脛骨神経

図は左下腿の後面足底を示し、下腿後面のほぼ全体(腓腹部からアキレス腱周囲まで)と足底全面が斜線で塗られています。この「下腿後面+足底」という分布は脛骨神経(下腿では内側腓腹皮神経・腓腹神経、足底では内側・外側足底神経)の知覚支配領域です。


【各選択肢の解説】

1. 大腿神経
❌ 誤り。大腿前面の知覚と、終枝である伏在神経による下腿内側面から足部内側縁の知覚を担います。図のような下腿後面・足底の広がりにはなりません。
2. 脛骨神経
✅ 正しい。下腿後面(腓腹部)と足底全域の知覚を支配します。足底の感覚は内側足底神経・外側足底神経が担い、図の塗り分けと一致します。
3. 総腓骨神経
❌ 誤り。下腿外側面足背の知覚(浅腓骨神経)および第1・2趾間背側(深腓骨神経)を支配します。足底は含まれません。
4. 後大腿皮神経
❌ 誤り。殿部下部から大腿後面・膝窩までの知覚で、下腿より末梢には及びません。
5. 外側大腿皮神経
❌ 誤り。大腿の外側面の知覚のみを担い、膝より末梢には分布しません(絞扼で外側大腿皮神経障害=知覚異常性大腿痛を起こします)。

【試験対策ポイント】

下肢の皮膚知覚支配は「面」で覚えると得点源になります。

神経知覚支配領域
大腿神経(伏在神経)大腿前面、下腿内側面〜足内側縁
外側大腿皮神経大腿外側面
後大腿皮神経大腿後面〜膝窩
総腓骨神経(浅・深腓骨神経)下腿外側面、足背、第1・2趾間
脛骨神経下腿後面、足底

運動麻痺と合わせると、脛骨神経麻痺=底屈・足趾屈曲不能で踵足、足底の感覚障害/総腓骨神経麻痺=下垂足(背屈不能)と下腿外側・足背の感覚障害です。腓骨頭部は総腓骨神経の絞扼好発部位で、ギプスや長時間の下肢外旋位で麻痺を生じます。

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