第47回 理学療法士国家試験 午後 第91問
臨床心理学第47回午後
第47回 理学療法士国家試験 午後 第91問(臨床心理学)の正答は 1 です。広汎性発達障害(PDD、現在のDSM-5では自閉スペクトラム症)の中核症状は、①相互的な社会的関係の障害、②コミュニケーションの障害、③限局した反復的な行動・興味(常同性)という「Wingの三つ組」です。
問題
広汎性発達障害で認めにくいのはどれか。
- 1. 姿勢異常 ✓
- 2. 精神遅滞
- 3. 限局した反復行動
- 4. コミュニケーション障害
- 5. 相互的な社会的関係の異常
正答:1番
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解説
■ 正答:1番 — 姿勢異常
広汎性発達障害(PDD、現在のDSM-5では自閉スペクトラム症)の中核症状は、①相互的な社会的関係の障害、②コミュニケーションの障害、③限局した反復的な行動・興味(常同性)という「Wingの三つ組」です。これらはすべて行動・対人面の症状であり、錐体外路徴候や筋緊張異常による姿勢異常は診断の要素に含まれません。「認めにくいのはどれか」という否定形の設問なので、中核症状に含まれない1が正答です。
【各選択肢の解説】
1. 姿勢異常
❌ 誤り。広汎性発達障害は行動・対人・コミュニケーションの障害が中核で、姿勢や筋緊張の異常は必発ではありません。姿勢異常が前面に出る場合は脳性麻痺など運動器・中枢神経の器質的疾患を考えます。
❌ 誤り。広汎性発達障害は行動・対人・コミュニケーションの障害が中核で、姿勢や筋緊張の異常は必発ではありません。姿勢異常が前面に出る場合は脳性麻痺など運動器・中枢神経の器質的疾患を考えます。
2. 精神遅滞
✅ 正しい。自閉性障害では知的障害(精神遅滞)の合併が多く、古典的自閉症では約7〜8割に知的な遅れを伴うとされています。ただし高機能自閉症やAsperger症候群では知的水準は保たれます。
✅ 正しい。自閉性障害では知的障害(精神遅滞)の合併が多く、古典的自閉症では約7〜8割に知的な遅れを伴うとされています。ただし高機能自閉症やAsperger症候群では知的水準は保たれます。
3. 限局した反復行動
✅ 正しい。手をひらひらさせる常同運動、物を一列に並べる、同じ道順・手順に固執する(同一性保持)などが典型で、三つ組の一つです。
✅ 正しい。手をひらひらさせる常同運動、物を一列に並べる、同じ道順・手順に固執する(同一性保持)などが典型で、三つ組の一つです。
4. コミュニケーション障害
✅ 正しい。言語発達の遅れ、オウム返し(反響言語)、代名詞の逆転、非言語的コミュニケーション(視線・表情・身振り)の乏しさがみられます。
✅ 正しい。言語発達の遅れ、オウム返し(反響言語)、代名詞の逆転、非言語的コミュニケーション(視線・表情・身振り)の乏しさがみられます。
5. 相互的な社会的関係の異常
✅ 正しい。視線が合わない、他者と興味を共有しない(共同注意の欠如)、ごっこ遊びが育たないなど、対人相互性の質的障害が中核症状です。
✅ 正しい。視線が合わない、他者と興味を共有しない(共同注意の欠如)、ごっこ遊びが育たないなど、対人相互性の質的障害が中核症状です。
【試験対策ポイント】
Wingの三つ組=①社会性の障害 ②コミュニケーションの障害 ③想像力の障害(限局した反復行動)。この3つを覚えておけば「認めにくいのはどれか」型は即答できます。
- 発症は3歳以前(DSM-Ⅳ-TRの自閉性障害)。男児に多い(男女比約4:1)
- Asperger症候群は言語発達の明らかな遅れがなく、知的障害も伴わないのが自閉性障害との違い
- 合併しやすいもの=知的障害、てんかん、感覚過敏/鈍麻、多動
- 姿勢・筋緊張異常が主症状なら脳性麻痺、退行と手もみ動作ならRett症候群、と鑑別のキーワードで整理する
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