第47回 理学療法士国家試験 午後 第97問
臨床心理学第47回午後
第47回 理学療法士国家試験 午後 第97問(臨床心理学)の正答は 5 です。統合失調症の症状は、幻覚・妄想・思考障害などの陽性症状と、感情鈍麻・意欲低下・自閉・思考の貧困などの陰性症状に分けられます。
問題
統合失調症の症状で、薬物療法によって比較的改善しやすいのはどれか。
- 1. 1日中何もしない。
- 2. 喜怒哀楽を表さない。
- 3. 自分の殻に閉じこもる。
- 4. 身だしなみを気にしない。
- 5. 他人の声が自分に呼びかけてくる。 ✓
正答:5番
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解説
■ 正答:5番 — 他人の声が自分に呼びかけてくる。
統合失調症の症状は、幻覚・妄想・思考障害などの陽性症状と、感情鈍麻・意欲低下・自閉・思考の貧困などの陰性症状に分けられます。抗精神病薬(ドパミンD2受容体遮断薬)は中脳辺縁系のドパミン過剰を抑えるため陽性症状によく効きますが、陰性症状への効果は限定的です。選択肢5の「他人の声が自分に呼びかけてくる」は幻聴(陽性症状)であり、薬物療法で比較的改善しやすい症状です。
【各選択肢の解説】
1. 1日中何もしない。
❌ 誤り。意欲・自発性の低下(アパシー、無為)は陰性症状で、薬物療法だけでは改善しにくく、作業療法・SST・生活技能訓練など心理社会的アプローチが必要です。
❌ 誤り。意欲・自発性の低下(アパシー、無為)は陰性症状で、薬物療法だけでは改善しにくく、作業療法・SST・生活技能訓練など心理社会的アプローチが必要です。
2. 喜怒哀楽を表さない。
❌ 誤り。感情鈍麻・感情の平板化は代表的な陰性症状で、薬物への反応が乏しい症状です。むしろ定型抗精神病薬の過鎮静により見かけ上悪化することもあります。
❌ 誤り。感情鈍麻・感情の平板化は代表的な陰性症状で、薬物への反応が乏しい症状です。むしろ定型抗精神病薬の過鎮静により見かけ上悪化することもあります。
3. 自分の殻に閉じこもる。
❌ 誤り。自閉(社会的引きこもり)は陰性症状に分類され、薬物療法での改善は限定的です。段階的な集団参加や作業療法で対人交流を再構築していきます。
❌ 誤り。自閉(社会的引きこもり)は陰性症状に分類され、薬物療法での改善は限定的です。段階的な集団参加や作業療法で対人交流を再構築していきます。
4. 身だしなみを気にしない。
❌ 誤り。セルフケアの低下は陰性症状(意欲低下)の現れで、薬物では変わりにくく、生活技能訓練やADL指導が中心になります。
❌ 誤り。セルフケアの低下は陰性症状(意欲低下)の現れで、薬物では変わりにくく、生活技能訓練やADL指導が中心になります。
5. 他人の声が自分に呼びかけてくる。
✅ 正しい。幻聴(対話性幻聴・命令幻聴など)は陽性症状の代表で、抗精神病薬に反応しやすく比較的短期間で軽減します。
✅ 正しい。幻聴(対話性幻聴・命令幻聴など)は陽性症状の代表で、抗精神病薬に反応しやすく比較的短期間で軽減します。
【試験対策ポイント】
| 陽性症状(薬が効きやすい) | 陰性症状(薬が効きにくい) |
|---|---|
| 幻覚(とくに幻聴)・妄想(被害・関係・注察) | 感情鈍麻・平板化 |
| させられ体験(作為体験)・思考吹入/奪取 | 意欲低下・無為・自閉 |
| 滅裂思考・興奮・奇異な行動 | 会話の貧困・セルフケア低下 |
- 陽性症状=中脳辺縁系ドパミン過剰、陰性症状=中脳皮質系ドパミン低下と関連するとされる
- 陰性症状・認知機能障害への介入が作業療法・SST・心理教育・デイケアの主戦場
- 抗精神病薬の副作用=錐体外路症状(パーキンソニズム・アカシジア・急性ジストニア・遅発性ジスキネジア)、悪性症候群(高熱・筋強剛・CK上昇)。運動療法前にこれらの有無を確認する
- 急性期は刺激を減らし休息を優先、回復期から段階的に活動を上げるのが原則
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