第47回 理学療法士国家試験 午後 第100問
保健医療福祉第47回午後
第47回 理学療法士国家試験 午後 第100問(保健医療福祉)の正答は 4 です。自殺対策は、事前対応のプリベンション(一次予防)、危機介入のインターベンション(二次予防)、事後対応のポストベンション(三次予防)の3段階で整理されます。
問題
我が国の自殺の動向や対策について正しいのはどれか。
- 1. 自殺者数は女性の方が男性よりも多い。
- 2. 過去10年の自殺者数は、年間2万人を下回る。
- 3. 年齢ごとの自殺者数の割合は、20歳代の方が50歳代よりも高い。
- 4. 自殺予防についての啓発活動は、一次予防に相当する。 ✓
- 5. 自死遺族(自殺者の家族)支援は、二次予防に相当する。
正答:4番
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解説
■ 正答:4番 — 自殺予防についての啓発活動は、一次予防に相当する。
自殺対策は、事前対応のプリベンション(一次予防)、危機介入のインターベンション(二次予防)、事後対応のポストベンション(三次予防)の3段階で整理されます。啓発活動・普及教育・ゲートキーパー養成といった「まだ危機に至っていない段階での発生予防」は一次予防に相当します。
【各選択肢の解説】
1. 自殺者数は女性の方が男性よりも多い。
❌ 誤り。日本では自殺者数・自殺死亡率とも男性が女性の約2倍で推移しています。一方、自殺未遂は女性に多いという傾向があり、混同しないよう注意します。
❌ 誤り。日本では自殺者数・自殺死亡率とも男性が女性の約2倍で推移しています。一方、自殺未遂は女性に多いという傾向があり、混同しないよう注意します。
2. 過去10年の自殺者数は、年間2万人を下回る。
❌ 誤り。日本の自殺者数は1998年に3万人を超えて以降、本問が出題された当時まで14年連続で年間3万人を上回っていました(その後は減少し2万人台)。「2万人を下回る」年は当時の過去10年には存在しません。
❌ 誤り。日本の自殺者数は1998年に3万人を超えて以降、本問が出題された当時まで14年連続で年間3万人を上回っていました(その後は減少し2万人台)。「2万人を下回る」年は当時の過去10年には存在しません。
3. 年齢ごとの自殺者数の割合は、20歳代の方が50歳代よりも高い。
❌ 誤り。自殺者数が最も多いのは中高年層で、当時は50歳代・60歳代が最多層でした。20歳代の実数は中高年より少なくなります。ただし若年層では死因に占める自殺の割合が高い(20歳代の死因第1位が自殺)点は別の論点で、実数と割合を区別して読む必要があります。
❌ 誤り。自殺者数が最も多いのは中高年層で、当時は50歳代・60歳代が最多層でした。20歳代の実数は中高年より少なくなります。ただし若年層では死因に占める自殺の割合が高い(20歳代の死因第1位が自殺)点は別の論点で、実数と割合を区別して読む必要があります。
4. 自殺予防についての啓発活動は、一次予防に相当する。
✅ 正しい。啓発・教育・ゲートキーパー養成・相談体制の整備など、自殺が起こる前の発生予防はプリベンション=一次予防です。
✅ 正しい。啓発・教育・ゲートキーパー養成・相談体制の整備など、自殺が起こる前の発生予防はプリベンション=一次予防です。
5. 自死遺族(自殺者の家族)支援は、二次予防に相当する。
❌ 誤り。自死遺族支援は自殺が起きた後の対応(ポストベンション)であり、三次予防に相当します。残された人の心のケアと、連鎖(後追い自殺)の防止が目的です。
❌ 誤り。自死遺族支援は自殺が起きた後の対応(ポストベンション)であり、三次予防に相当します。残された人の心のケアと、連鎖(後追い自殺)の防止が目的です。
【試験対策ポイント】
| 段階 | 名称 | 内容 |
|---|---|---|
| 一次予防 | プリベンション | 啓発・教育、ゲートキーパー養成、相談窓口の整備、うつ病の普及啓発 |
| 二次予防 | インターベンション | ハイリスク者の早期発見・早期介入、危機介入、未遂者の再企図防止 |
| 三次予防 | ポストベンション | 自死遺族・周囲の人へのケア、後追い自殺の防止 |
- 自殺対策基本法(2006年制定)に基づき自殺総合対策大綱が策定され、自殺は「追い込まれた末の死」であり社会的要因を含めて防ぎうる、という考え方が基本
- 危険因子=うつ病などの精神疾患、自殺企図の既往、身体疾患・慢性疼痛、経済問題、社会的孤立、喪失体験
- リハビリテーション場面でも、脊髄損傷・慢性疼痛・進行性疾患の患者では抑うつと自殺リスクの評価が重要
- 予防の3段階の分け方は、生活習慣病や介護予防など他分野の予防概念と同じ枠組みで問われる
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