PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第48回 理学療法士国家試験 午前 第64問

生理学第48回午前

第48回 理学療法士国家試験 午前 第64問(生理学)の正答は 1・3 です。運動時には交感神経活動の亢進と局所代謝産物による血管拡張が組み合わさり、活動筋(骨格筋)と心臓(冠循環)への血流配分が大きく増加します。

問題
安静時に比べ運動時に血液の分配量が増加するのはどれか。2つ選べ。
  1. 1. 骨格筋
  2. 2. 消化管
  3. 3. 心臓
  4. 4. 脾臓
  5. 5. 腎臓

正答:1・3番

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解説
■ 正答:1・3番 — 骨格筋/心臓

運動時には交感神経活動の亢進と局所代謝産物による血管拡張が組み合わさり、活動筋(骨格筋)と心臓(冠循環)への血流配分が大きく増加します。一方で内臓(消化管・脾臓・腎臓)の血管は収縮し、配分が減少します。


【各選択肢の解説】

1. 骨格筋
✅ 増加します。安静時は心拍出量の約20%ですが、激しい運動時には80%以上を占めるまで増加します(局所の代謝性血管拡張が優位に働くため)。
2. 消化管
❌ 減少します。交感神経性の血管収縮により内臓血流は大きく減らされ、運動に必要な筋への再配分に回されます。
3. 心臓
✅ 増加します。心筋の酸素需要増大に応じて冠血流量も増加します(絶対量で4〜5倍)。心筋は安静時から酸素摂取率がほぼ最大なので、需要増は血流増でしか賄えません。
4. 脾臓
❌ 減少します。血管収縮により血流配分は低下します(動物では脾臓の収縮による貯留血球の動員も起こります)。
5. 腎臓
❌ 減少します。安静時は心拍出量の約20%を受けますが、運動時には配分率・絶対量とも低下します。

【試験対策ポイント】

運動時に配分が増えるのは「筋・心・皮膚(体温調節のため)」、減るのは「腎・消化管・脾」。脳血流はほぼ一定に保たれる(自動調節)という点も定番。
・心拍出量は安静時約5 L/分から最大運動時に20〜25 L/分(鍛錬者では35 L/分)まで増加する。増加は主に一回拍出量と心拍数の積による。
・食後すぐの運動を避ける理由(消化管血流と筋血流の競合)や、運動直後の急な中止で静脈還流が落ちて起こる血圧低下(クーリングダウンの必要性)も、この血流再配分の知識から説明できる。

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