第48回 理学療法士国家試験 午後 第58問
解剖学第48回午後
第48回 理学療法士国家試験 午後 第58問(解剖学)の正答は 5 です。この問題は「誤っているのはどれか」を問うています。
問題
肝臓とその脈管系について誤っているのはどれか。
- 1. 肝臓は胃の前壁と接する。
- 2. 肝右葉は左葉より大きい。
- 3. 肝横隔面上縁は第5肋骨の高さにある。
- 4. 肝静脈は下大静脈に連なる。
- 5. 肝臓へ酸素を供給する血管は門脈である。 ✓
正答:5番
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解説
■ 正答:5番 — 肝臓へ酸素を供給する血管は門脈である。
この問題は「誤っているのはどれか」を問うています。肝臓には門脈と固有肝動脈という2系統の血管が流入しますが、酸素を供給するのは固有肝動脈です。門脈は消化管から吸収した栄養素に富む静脈血を運ぶ血管で、酸素供給が主役ではありません。
【各選択肢の解説】
1. 肝臓は胃の前壁と接する。
✅ 正しい。肝左葉の臓側面は胃の前面(前壁)に接しており、胃圧痕を形成します。
✅ 正しい。肝左葉の臓側面は胃の前面(前壁)に接しており、胃圧痕を形成します。
2. 肝右葉は左葉より大きい。
✅ 正しい。肝鎌状間膜を境として右葉は左葉より明らかに大きく、重量比で約6:1程度です。
✅ 正しい。肝鎌状間膜を境として右葉は左葉より明らかに大きく、重量比で約6:1程度です。
3. 肝横隔面上縁は第5肋骨の高さにある。
✅ 正しい。右鎖骨中線上で肝の上縁は第5肋骨の高さに達し、横隔膜のドームに沿って位置します。
✅ 正しい。右鎖骨中線上で肝の上縁は第5肋骨の高さに達し、横隔膜のドームに沿って位置します。
4. 肝静脈は下大静脈に連なる。
✅ 正しい。類洞→中心静脈→肝静脈と集まり、肝の後面で下大静脈に直接注ぎます。
✅ 正しい。類洞→中心静脈→肝静脈と集まり、肝の後面で下大静脈に直接注ぎます。
5. 肝臓へ酸素を供給する血管は門脈である。
❌ 誤り。これが本問の正答です。酸素供給は固有肝動脈が担います。門脈は消化管・脾臓からの栄養に富む血液を運びますが酸素分圧は低く、肝血流量の約70〜80%を占める一方で酸素供給量では約半分にとどまります。
❌ 誤り。これが本問の正答です。酸素供給は固有肝動脈が担います。門脈は消化管・脾臓からの栄養に富む血液を運びますが酸素分圧は低く、肝血流量の約70〜80%を占める一方で酸素供給量では約半分にとどまります。
【試験対策ポイント】
肝臓の血管は「流入2本・流出1本」で整理します。流入=固有肝動脈(酸素)+門脈(栄養)、流出=肝静脈(→下大静脈)。血流量では門脈が約70〜80%と優位ですが、酸素供給では肝動脈が重要という「量と質のねじれ」が出題ポイントです。門脈に流入するのは上腸間膜静脈・脾静脈・下腸間膜静脈で、門脈圧亢進症では側副路(食道静脈瘤・腹壁のmedusa頭・痔核)が発達します。肝の区域はGlisson鞘と肝静脈の走行で決まるCouinaud分類(S1〜S8)で、肝鎌状間膜による外見上の左右葉境界とは一致しない点も要注意です。
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