PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第48回 理学療法士国家試験 午後 第63問

生理学第48回午後

第48回 理学療法士国家試験 午後 第63問(生理学)の正答は 4 です。筋紡錘の錘内筋線維には核袋線維と核鎖線維があり、一次終末(Ⅰa群線維)は核袋線維・核鎖線維の両方に巻きつきますが、とくに核袋線維との結合が主体で、筋長の変化速度(動的成分)を検出します。

問題
筋紡錘について正しいのはどれか。
  1. 1. 二次終末は核鎖線維に比べ核袋線維との結合が強い。
  2. 2. 手の虫様筋に比べ上腕二頭筋で高密度に存在する。
  3. 3. Ⅱ群線維は筋紡錘の動的感受性を調整している。
  4. 4. Ⅰa群線維は核袋線維からの求心線維である。
  5. 5. 錘内筋はα運動ニューロンに支配される。

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — Ⅰa群線維は核袋線維からの求心線維である。

筋紡錘の錘内筋線維には核袋線維と核鎖線維があり、一次終末(Ⅰa群線維)は核袋線維・核鎖線維の両方に巻きつきますが、とくに核袋線維との結合が主体で、筋長の変化速度(動的成分)を検出します。


【各選択肢の解説】

1. 二次終末は核鎖線維に比べ核袋線維との結合が強い。
❌ 誤り。逆です。二次終末(Ⅱ群線維)は主として核鎖線維に終わり、筋長の静的な情報を伝えます。
2. 手の虫様筋に比べ上腕二頭筋で高密度に存在する。
❌ 誤り。逆です。筋紡錘は細かい運動制御を要する小さな筋ほど密度が高く、手内在筋(虫様筋)や外眼筋、頸部深層筋で高密度です。上腕二頭筋のような大きな筋では相対的に低密度です。
3. Ⅱ群線維は筋紡錘の動的感受性を調整している。
❌ 誤り。Ⅱ群線維は感覚(求心性)線維であり、感受性を「調整」する働きはありません。動的感受性を調整するのは動的γ運動ニューロン(核袋線維を支配)、静的感受性は静的γ運動ニューロン(核鎖線維を支配)です。
4. Ⅰa群線維は核袋線維からの求心線維である。
✅ 正しい。Ⅰa群線維は一次終末を形成し、主に核袋線維から筋長の変化速度を伝えます。伸張反射(腱反射)の求心路であり、α運動ニューロンへ単シナプス性に興奮を伝えます。
5. 錘内筋はα運動ニューロンに支配される。
❌ 誤り。錘内筋線維を支配するのはγ運動ニューロンです。α運動ニューロンが支配するのは錘外筋(通常の骨格筋線維)です。

【試験対策ポイント】

筋紡錘は「錘内筋=γ運動ニューロン支配/錘外筋=α運動ニューロン支配」が土台です。求心路はⅠa群(一次終末・核袋線維主体・動的=伸張速度を検出)とⅡ群(二次終末・核鎖線維主体・静的=筋長を検出)。随意運動時にはα-γ連関により両者が同時に活動し、筋が短縮しても筋紡錘の感度が保たれます。混同しやすい腱紡錘(Golgi腱器官)は、筋腱移行部にありⅠb群線維筋張力を検出し、Ⅰb抑制(自原抑制)により過剰張力から筋を守ります。「Ⅰa=伸張・筋紡錘・促通/Ⅰb=張力・腱器官・抑制」で対比して覚えましょう。

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