第48回 理学療法士国家試験 午後 第96問
臨床心理学第48回午後
第48回 理学療法士国家試験 午後 第96問(臨床心理学)の正答は 3・4 です。脳卒中・心筋梗塞・悪性腫瘍・糖尿病などの身体疾患をもつ患者では、うつ病の合併率が一般人口よりはるかに高くなります。
問題
気分(感情)障害の特徴について正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1. うつ病は男性に多い。
- 2. うつ病の生涯有病率は約1%である。
- 3. 身体疾患を有する患者でうつ病の有病率が高い。 ✓
- 4. 双極性感情障害はうつ病より遺伝的素因の関与が強い。 ✓
- 5. 双極性感情障害はうつ病より平均初発年齢が高い。
正答:3・4番
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解説
■ 正答:3・4番 — 身体疾患を有する患者でうつ病の有病率が高い/双極性感情障害はうつ病より遺伝的素因の関与が強い
脳卒中・心筋梗塞・悪性腫瘍・糖尿病などの身体疾患をもつ患者では、うつ病の合併率が一般人口よりはるかに高くなります。また双極性感情障害は一卵性双生児の一致率が50〜80%とうつ病より高く、遺伝的素因の関与がより強いことが知られています。
【各選択肢の解説】
1. うつ病は男性に多い。
❌ 誤り。うつ病は女性が男性の約2倍多いとされます。一方、双極性感情障害は男女差がほとんどありません。
❌ 誤り。うつ病は女性が男性の約2倍多いとされます。一方、双極性感情障害は男女差がほとんどありません。
2. うつ病の生涯有病率は約1%である。
❌ 誤り。うつ病(大うつ病性障害)の生涯有病率は欧米で10〜15%、日本の調査でも約6%と報告されており、約1%よりはるかに高い数値です。生涯有病率が約1%なのは統合失調症と双極性感情障害です。
❌ 誤り。うつ病(大うつ病性障害)の生涯有病率は欧米で10〜15%、日本の調査でも約6%と報告されており、約1%よりはるかに高い数値です。生涯有病率が約1%なのは統合失調症と双極性感情障害です。
3. 身体疾患を有する患者でうつ病の有病率が高い。
✅ 正しい。脳卒中後うつは20〜40%、心筋梗塞後は15〜20%程度に合併するとされます。身体機能の喪失、疼痛、社会的役割の変化といった心理的要因に加え、脳器質性の要因も関与します。
✅ 正しい。脳卒中後うつは20〜40%、心筋梗塞後は15〜20%程度に合併するとされます。身体機能の喪失、疼痛、社会的役割の変化といった心理的要因に加え、脳器質性の要因も関与します。
4. 双極性感情障害はうつ病より遺伝的素因の関与が強い。
✅ 正しい。家族集積性が高く、一卵性双生児の一致率もうつ病(約40%)より明らかに高くなります。
✅ 正しい。家族集積性が高く、一卵性双生児の一致率もうつ病(約40%)より明らかに高くなります。
5. 双極性感情障害はうつ病より平均初発年齢が高い。
❌ 誤り。逆です。双極性感情障害の平均初発年齢は20歳代前半と若く、うつ病はより高い年齢層で発症することが多くなります。
❌ 誤り。逆です。双極性感情障害の平均初発年齢は20歳代前半と若く、うつ病はより高い年齢層で発症することが多くなります。
【試験対策ポイント】
気分障害は「うつ病」と「双極性感情障害」の対比で覚えます。
- 性差:うつ病は女性が約2倍/双極性はほぼ差なし
- 生涯有病率:うつ病は6〜15%/双極性は約1%
- 初発年齢:双極性のほうが若い(20歳代)
- 遺伝的素因:双極性のほうが強い
- 薬物治療:うつ病はSSRI・SNRIなど抗うつ薬/双極性は炭酸リチウム・バルプロ酸などの気分安定薬(抗うつ薬単独は躁転のリスク)
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