PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第48回 理学療法士国家試験 午後 第97問

臨床心理学第48回午後

第48回 理学療法士国家試験 午後 第97問(臨床心理学)の正答は 2 です。振戦せん妄はアルコール依存症患者が断酒して2〜3日後に生じる離脱症状で、意識混濁に加え、虫や小動物が見える幻視(小動物幻視)、粗大な振戦、発汗・頻脈・発熱といった自律神経症状を伴うのが典型です。

問題
虫や小動物の幻視が特徴的なのはどれか。
  1. 1. てんかん
  2. 2. 振戦せん妄
  3. 3. 統合失調症
  4. 4. Huntington病
  5. 5. ナルコレプシー

正答:2番

次の問題から答えを隠して1問ずつ出題。記録は残りません — 記録・弱点分析つきは無料アプリ
スポンサーリンク(広告)
解説
■ 正答:2番 — 振戦せん妄

振戦せん妄はアルコール依存症患者が断酒して2〜3日後に生じる離脱症状で、意識混濁に加え、虫や小動物が見える幻視(小動物幻視)、粗大な振戦、発汗・頻脈・発熱といった自律神経症状を伴うのが典型です。


【各選択肢の解説】

1. てんかん
❌ 誤り。側頭葉てんかんでは既視感(déjà vu)・未視感・幻嗅・上腹部の不快感といった前兆がみられますが、虫や小動物の幻視が特徴的というわけではありません。
2. 振戦せん妄
✅ 正しい。アルコール離脱せん妄ともよばれ、断酒後72時間前後にピークを迎えます。虫や小動物が体を這うといった生々しい幻視と、それに伴う恐怖・興奮が特徴です。放置すると死亡例もあり、輸液・ビタミンB₁補給・ベンゾジアゼピン投与が必要です。
3. 統合失調症
❌ 誤り。統合失調症の幻覚は幻聴(対話性・命令性の幻聴)が中心で、幻視は比較的まれです。幻視が前景に立つ場合は器質性疾患を疑います。
4. Huntington病
❌ 誤り。常染色体顕性遺伝の変性疾患で、舞踏運動・認知症・人格変化が三主徴です。うつや易怒性はみられますが、小動物幻視は特徴ではありません。
5. ナルコレプシー
❌ 誤り。日中の過度の眠気、情動脱力発作(カタプレキシー)、入眠時幻覚、睡眠麻痺(金縛り)が四主徴です。入眠時幻覚は現実感のある体験ですが、小動物幻視とは異なります。

【試験対策ポイント】

幻覚の種類とそれが示唆する病態を結びつけて覚えます。

  • 幻聴(とくに対話性・命令性) → 統合失調症
  • 小動物幻視・振戦・自律神経症状 → 振戦せん妄(アルコール離脱)
  • 具体的で繰り返す人物の幻視 → Lewy小体型認知症(幻視が中核症状、パーキンソン症状と認知の変動を伴う)
  • 幻嗅・既視感 → 側頭葉てんかん
  • 入眠時幻覚・睡眠麻痺 → ナルコレプシー
  • 体感幻覚(皮膚を虫が這う感じ) → 覚醒剤・コカイン中毒
アルコール関連では、Wernicke脳症(ビタミンB₁欠乏:眼球運動障害・失調・意識障害)→ Korsakoff症候群(記銘力障害・作話・見当識障害)への移行も頻出です。振戦せん妄との違いは、振戦せん妄が「断酒による離脱症状(急性・可逆的)」であるのに対し、Korsakoff症候群は「ビタミン欠乏による持続的な記憶障害」である点です。

📗 PTカコモンの学習教材

この問題でつまずいた範囲は、PT国試ノート「臨床心理学」該当の章でまとめて復習できます。過去問だけでは埋まらない「なぜそうなるか」を、頻出ポイントに絞って体系的に読めます。赤シート・覚えたチェック・印刷に対応。

▶ この範囲のノートを開く
全科目セット 850円・買い切り / 12科目・全84章。運動学・解剖学・生理学は無料で読めます。
✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

それでも誤りが残ることがあります。「おかしいな」と思ったらお問い合わせから気軽に教えてください。確認のうえ修正し、皆さんと一緒に解説を育てていきます。

編集・監修方針を見る →

スポンサーリンク(広告)
\ この1問で終わりにしない /
理学療法士の過去問、ぜんぶ無料で解ける
無料で過去問演習を始める ▶
登録30秒・ずっと無料
関連

▶ 第48回 全問一覧

▶ 臨床心理学 の過去問一覧

スポンサーリンク(広告)