第49回 理学療法士国家試験 午前 第29問
神経内科学第49回午前
第49回 理学療法士国家試験 午前 第29問(神経内科学)の正答は 3 です。二分脊椎で第5腰髄(L5)まで機能残存している場合、L4〜L5支配の前脛骨筋・長趾伸筋(足関節背屈筋)は働きますが、S1〜S2支配の下腿三頭筋(底屈筋)は麻痺します。
問題
第5腰髄節まで機能残存している二分脊椎患児に最もみられやすいのはどれか。
- 1. 股関節脱臼
- 2. 反張膝
- 3. 踵足変形 ✓
- 4. 尖足変形
- 5. 扁平足変形
正答:3番
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解説
■ 正答:3番 — 踵足変形
二分脊椎で第5腰髄(L5)まで機能残存している場合、L4〜L5支配の前脛骨筋・長趾伸筋(足関節背屈筋)は働きますが、S1〜S2支配の下腿三頭筋(底屈筋)は麻痺します。背屈筋だけが優位に働くため足関節は背屈位に偏り、踵足変形を生じます。
【各選択肢の解説】
1. 股関節脱臼
❌ 誤り。股関節脱臼が最も問題になるのはL3〜L4残存で、腸腰筋・内転筋(L1〜L4)が働くのに大殿筋・中殿筋(L5〜S1)が麻痺し、筋のアンバランスで脱臼します。L5残存では中殿筋が一部働くため脱臼リスクは下がります。
❌ 誤り。股関節脱臼が最も問題になるのはL3〜L4残存で、腸腰筋・内転筋(L1〜L4)が働くのに大殿筋・中殿筋(L5〜S1)が麻痺し、筋のアンバランスで脱臼します。L5残存では中殿筋が一部働くため脱臼リスクは下がります。
2. 反張膝
❌ 誤り。反張膝は大腿四頭筋(L2〜L4)が働きハムストリングス(L5〜S1)が麻痺するL3〜L4残存レベルで生じやすい変形です。
❌ 誤り。反張膝は大腿四頭筋(L2〜L4)が働きハムストリングス(L5〜S1)が麻痺するL3〜L4残存レベルで生じやすい変形です。
3. 踵足変形
✅ 正しい。背屈筋(L4〜L5)が残存し底屈筋(S1〜S2)が麻痺する、L5残存に特徴的な足部変形です。踵への荷重集中による潰瘍を防ぐため短下肢装具を用います。
✅ 正しい。背屈筋(L4〜L5)が残存し底屈筋(S1〜S2)が麻痺する、L5残存に特徴的な足部変形です。踵への荷重集中による潰瘍を防ぐため短下肢装具を用います。
4. 尖足変形
❌ 誤り。尖足は底屈筋が優位で背屈筋が麻痺した状態であり、胸髄〜上位腰髄レベルの高位障害で下垂足位に拘縮した場合にみられます。L5残存とは逆のパターンです。
❌ 誤り。尖足は底屈筋が優位で背屈筋が麻痺した状態であり、胸髄〜上位腰髄レベルの高位障害で下垂足位に拘縮した場合にみられます。L5残存とは逆のパターンです。
5. 扁平足変形
❌ 誤り。扁平足も足部変形として起こり得ますが、L5残存で「最もみられやすい」のは背屈筋優位による踵足です。
❌ 誤り。扁平足も足部変形として起こり得ますが、L5残存で「最もみられやすい」のは背屈筋優位による踵足です。
【試験対策ポイント】
二分脊椎は残存高位と歩行能力・変形の対応をまとめて覚えます。
| 残存高位 | 主な変形・特徴 | 移動能力の目安 |
|---|---|---|
| 胸髄 | 全下肢麻痺・尖足位拘縮 | 車椅子(骨盤帯付き長下肢装具で訓練歩行) |
| L1〜L2 | 股関節屈曲拘縮 | 骨盤帯付き長下肢装具・車椅子併用 |
| L3〜L4 | 股関節脱臼・反張膝 | 長下肢装具とクラッチで歩行 |
| L5 | 踵足変形・軽度の中殿筋不全 | 短下肢装具で実用歩行可 |
| S1以下 | 凹足・鉤爪趾 | 装具なしから足底装具で歩行自立 |
変形は「残っている筋が引っ張る方向に起こる」と考えれば丸暗記は不要です。L5残存イコール背屈筋が残るイコール踵足、と結びつけましょう。
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