第49回 理学療法士国家試験 午前 第83問
リハビリテーション医学第49回午前
第49回 理学療法士国家試験 午前 第83問(リハビリテーション医学)の正答は 3 です。安静臥床では抗重力筋(下肢の伸筋・体幹筋)が優先的に萎縮します。
問題
臥床による筋への影響として正しいのはどれか。
- 1. 最大筋腹の太さは保たれる。
- 2. 手内筋は数日で著明な筋力低下が生じる。
- 3. 上肢筋に比べ下肢筋で筋力低下が大きい。 ✓
- 4. 下肢筋では1週間に50 %の筋力低下が生じる。
- 5. 筋細胞膜のアセチルコリン感受性の増強が生じる。
正答:3番
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解説
■ 正答:3番 — 上肢筋に比べ下肢筋で筋力低下が大きい。
安静臥床では抗重力筋(下肢の伸筋・体幹筋)が優先的に萎縮します。特に大腿四頭筋、下腿三頭筋、脊柱起立筋など、日常的に重力に抗して働いている筋の低下が大きく、上肢や遠位の小さな筋の低下は相対的に軽度です。
【各選択肢の解説】
1. 最大筋腹の太さは保たれる。
❌ 誤り。廃用性筋萎縮では筋線維(特にタイプⅠ線維)が細くなり、筋横断面積・筋腹の太さは減少します。
❌ 誤り。廃用性筋萎縮では筋線維(特にタイプⅠ線維)が細くなり、筋横断面積・筋腹の太さは減少します。
2. 手内筋は数日で著明な筋力低下が生じる。
❌ 誤り。手内筋は抗重力筋ではなく臥床中も使用されるため、著明な低下は生じにくい筋です。
❌ 誤り。手内筋は抗重力筋ではなく臥床中も使用されるため、著明な低下は生じにくい筋です。
3. 上肢筋に比べ下肢筋で筋力低下が大きい。
✅ 正しい。抗重力筋である下肢筋の方が減少率が大きくなります。
✅ 正しい。抗重力筋である下肢筋の方が減少率が大きくなります。
4. 下肢筋では1週間に50 %の筋力低下が生じる。
❌ 誤り。筋力低下は1日あたり1〜3%、1週間で約10〜15%とされます。50%の低下には3〜5週間程度を要し、数値が大きすぎます。
❌ 誤り。筋力低下は1日あたり1〜3%、1週間で約10〜15%とされます。50%の低下には3〜5週間程度を要し、数値が大きすぎます。
5. 筋細胞膜のアセチルコリン感受性の増強が生じる。
❌ 誤り。アセチルコリン受容体が終板外まで増加して感受性が高まる(除神経性過敏)のは末梢神経損傷による脱神経筋で起こる現象で、単なる臥床(廃用)では生じません。
❌ 誤り。アセチルコリン受容体が終板外まで増加して感受性が高まる(除神経性過敏)のは末梢神経損傷による脱神経筋で起こる現象で、単なる臥床(廃用)では生じません。
【試験対策ポイント】
廃用症候群の数値は具体的に問われるので暗記しておく。
| 項目 | 変化の程度 |
|---|---|
| 筋力 | 1日1〜3%低下・1週間で10〜15%低下 |
| 筋萎縮 | 抗重力筋(下肢伸筋・体幹)が優位 |
| 骨密度 | 週約1%減少(廃用性骨萎縮・高Ca血症) |
| 関節可動域 | 不動2週間で拘縮が始まる |
| 起立性低血圧 | 臥床数日で出現 |
| 心拍出量・最大酸素摂取量 | 3週間で約25%低下 |
予防の原則は「1日でも早い離床」。完全臥床が避けられない場合も、等尺性収縮運動・他動的関節可動域運動・座位耐性訓練を早期から行う。
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