PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第49回 理学療法士国家試験 午前 第84問

神経内科学第49回午前

第49回 理学療法士国家試験 午前 第84問(神経内科学)の正答は 1 です。「誤っているのはどれか」を問う否定形の設問です。

問題
抗Parkinson病薬の長期投与によって生じうる症状として誤っているのはどれか。
  1. 1. 高血圧 ✓
  2. 2. on-off現象
  3. 3. 精神症状の出現
  4. 4. wearing-off現象
  5. 5. 不随意運動の増強

正答:1番

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解説
■ 正答:1番 — 高血圧

「誤っているのはどれか」を問う否定形の設問です。L-ドパをはじめとする抗Parkinson病薬は末梢での血管拡張作用などにより起立性低血圧を起こしやすく、高血圧は生じません。転倒リスクとなるため、起立時の血圧低下に注意が必要です。


【各選択肢の解説】

1. 高血圧
❌ 誤り。抗Parkinson病薬でみられるのは高血圧ではなく起立性低血圧です。Parkinson病自体の自律神経障害も加わり、起立時のふらつき・失神をきたします。
2. on-off現象
✅ 正しい。服薬時間と無関係に、スイッチを切り替えるように症状が急に良くなったり悪くなったりする現象で、長期投与例にみられます。
3. 精神症状の出現
✅ 正しい。幻覚(特に幻視)、妄想、せん妄、衝動制御障害などがドパミン系薬剤の長期投与で出現します。
4. wearing-off現象
✅ 正しい。薬効の持続時間が短くなり、次の服薬前に症状が悪化する現象です。L-ドパの長期投与により3〜5年で出現しやすくなります。
5. 不随意運動の増強
✅ 正しい。ジスキネジア(口・舌・四肢の不随意運動)が薬効ピーク時などに出現します。

【試験対策ポイント】

  • wearing-off=薬効時間の短縮で「次の服薬前」に悪化(時間と関連する・予測できる)
  • on-off=服薬時間と無関係に突然切り替わる(予測できない)
  • この2つの区別は頻出。「時計と連動=wearing-off、脈絡なし=on-off」で覚える
  • PTの関わり方:wearing-offがある患者ではon期(薬が効いている時間帯)に合わせて訓練を組む。訓練前に服薬時間を確認するのが実務上の鉄則
  • Parkinson病の運動療法は、すくみ足に対する視覚的手がかり(床のライン・目標物)と聴覚的リズム(メトロノーム・号令)、大きな運動を意識させるLSVT BIGなどが有効
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