第49回 理学療法士国家試験 午後 第4問
臨床心理学第49回午後
第49回 理学療法士国家試験 午後 第4問(臨床心理学)の正答は 5 です。右内頸動脈閉塞による右大脳半球(右利きなので劣位半球)の病変です。
問題
65歳の男性。右利き。左上下肢の脱力のため搬送された。頭部MRA(別冊No.1)を別に示す。この患者に絵の模写を行わせると、図のように描いた。この患者に伴いやすい高次脳機能障害はどれか。
- 1. 失語症
- 2. 観念失行
- 3. 純粋失読
- 4. 左右失認
- 5. 着衣障害 ✓
正答:5番
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解説
■ 正答:5番 — 着衣障害
右内頸動脈閉塞による右大脳半球(右利きなので劣位半球)の病変です。右頭頂葉が障害されると空間の把握や身体と物の位置関係の処理が崩れ、図形の模写では左側の描き落としや構成の崩れが生じます(左半側空間無視・構成障害)。同じ機序で、衣服の上下・裏表・袖の位置関係がわからなくなる着衣障害(着衣失行)が生じやすくなります。
【各選択肢の解説】
1. 失語症
❌ 誤り。右利きの人ではほぼ全例で言語優位半球は左であり、右半球病変では通常きたさない。
❌ 誤り。右利きの人ではほぼ全例で言語優位半球は左であり、右半球病変では通常きたさない。
2. 観念失行
❌ 誤り。物品の使用手順が崩れる観念失行は、優位(左)半球の頭頂葉〜後頭側頭領域の障害でみられる。
❌ 誤り。物品の使用手順が崩れる観念失行は、優位(左)半球の頭頂葉〜後頭側頭領域の障害でみられる。
3. 純粋失読
❌ 誤り。左後頭葉と脳梁膨大部の病変で生じ、「書けるが読めない」状態になる。これも左半球病変。
❌ 誤り。左後頭葉と脳梁膨大部の病変で生じ、「書けるが読めない」状態になる。これも左半球病変。
4. 左右失認
❌ 誤り。Gerstmann症候群(失書・失算・手指失認・左右失認)の一つで、優位半球の角回の障害で出現する。
❌ 誤り。Gerstmann症候群(失書・失算・手指失認・左右失認)の一つで、優位半球の角回の障害で出現する。
5. 着衣障害
✅ 正しい。劣位(右)半球の頭頂葉病変で出やすく、半側空間無視や構成障害を合併することが多い。
✅ 正しい。劣位(右)半球の頭頂葉病変で出やすく、半側空間無視や構成障害を合併することが多い。
【試験対策ポイント】
症状が左右どちらの半球のものかを仕分けるのが高次脳機能障害の第一歩です。
| 優位半球(多くは左) | 劣位半球(多くは右) |
|---|---|
| 失語症 | 半側空間無視 |
| 失書・失算 | 着衣障害(着衣失行) |
| 観念失行・観念運動失行 | 構成障害 |
| 手指失認・左右失認 | 地誌的障害・病態失認 |
| 純粋失読 | 相貌失認 |
本問のように「左片麻痺」と書かれていれば病巣は右半球であり、選択肢のうち左半球症状を全部切れば残りが答えになります。なお、着衣障害は「服を着る手順の記憶」の問題ではなく、身体と衣服の空間的関係が把握できない障害である点も押さえておきます。
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