第49回 理学療法士国家試験 午後 第3問
理学療法評価学第49回午後
第49回 理学療法士国家試験 午後 第3問(理学療法評価学)の正答は 4 です。左上下肢の脱力=右大脳半球の病変です。
問題
65歳の男性。右利き。左上下肢の脱力のため搬送された。頭部MRA(別冊No.1)を別に示す。閉塞している血管はどれか。
- 1. 左前大脳動脈
- 2. 左中大脳動脈
- 3. 右後大脳動脈
- 4. 右内頸動脈 ✓
- 5. 脳底動脈
正答:4番
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解説
■ 正答:4番 — 右内頸動脈
左上下肢の脱力=右大脳半球の病変です。頭部MRAでは、画像の右側(患者の左側)に太く明るい内頸動脈サイフォン部と、そこから枝分かれする豊富な中大脳動脈の分枝が明瞭に写っているのに対し、画像の左側(患者の右側)には太い内頸動脈が写らず、末梢の血管もまばらで淡くしか描出されていません。両側の椎骨動脈から脳底動脈は矢印のとおり良好に描出されており、閉塞しているのは右内頸動脈と判断できます。
【各選択肢の解説】
1. 左前大脳動脈
❌ 誤り。閉塞すれば右下肢優位の麻痺となり、左上下肢の脱力と合わない。画像でも前大脳動脈は正中で描出されている。
❌ 誤り。閉塞すれば右下肢優位の麻痺となり、左上下肢の脱力と合わない。画像でも前大脳動脈は正中で描出されている。
2. 左中大脳動脈
❌ 誤り。左(優位)半球の病変では右片麻痺と失語が出る。画像でも患者左側の中大脳動脈は分枝まで良好に描出されている。
❌ 誤り。左(優位)半球の病変では右片麻痺と失語が出る。画像でも患者左側の中大脳動脈は分枝まで良好に描出されている。
3. 右後大脳動脈
❌ 誤り。後大脳動脈領域の梗塞では同名半盲や視覚失認、記憶障害が主体で、上下肢の脱力は通常きたさない。
❌ 誤り。後大脳動脈領域の梗塞では同名半盲や視覚失認、記憶障害が主体で、上下肢の脱力は通常きたさない。
4. 右内頸動脈
✅ 正しい。患者右側で内頸動脈本幹が描出されず、その支配下の中大脳動脈・前大脳動脈の描出も乏しい。左上下肢の脱力という症状とも一致する。
✅ 正しい。患者右側で内頸動脈本幹が描出されず、その支配下の中大脳動脈・前大脳動脈の描出も乏しい。左上下肢の脱力という症状とも一致する。
5. 脳底動脈
❌ 誤り。脳底動脈閉塞では四肢麻痺・意識障害・眼球運動障害をきたす。画像では両側椎骨動脈と脳底動脈が明瞭に描出されており、閉塞はない。
❌ 誤り。脳底動脈閉塞では四肢麻痺・意識障害・眼球運動障害をきたす。画像では両側椎骨動脈と脳底動脈が明瞭に描出されており、閉塞はない。
【試験対策ポイント】
閉塞血管と症状の対応は必ず押さえます。
| 閉塞血管 | 典型症状 |
|---|---|
| 内頸動脈 | 対側片麻痺・感覚障害、同側の一過性黒内障。中大脳動脈+前大脳動脈領域に及ぶ広範な梗塞 |
| 中大脳動脈 | 対側の上肢・顔面優位の片麻痺、優位半球で失語、劣位半球で半側空間無視 |
| 前大脳動脈 | 対側の下肢優位の片麻痺、意欲低下、尿失禁 |
| 後大脳動脈 | 同名半盲、視覚失認、記憶障害 |
| 脳底動脈 | 四肢麻痺、意識障害、閉じ込め症候群 |
MRAを読むときは、(1)画像の左右は患者の左右と逆であること(画像下部の「右」表示を必ず確認する)、(2)左右を見比べて「あるはずの太い血管が片側だけ写っていない」ところを探すこと、の2点だけで多くの設問に答えられます。
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