PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第49回 理学療法士国家試験 午後 第55問

解剖学第49回午後

第49回 理学療法士国家試験 午後 第55問(解剖学)の正答は 4 です。相貌失認(prosopagnosia)は視力や知能が保たれているのに顔で人を識別できなくなる症状で、後頭側頭葉腹側の紡錘状回(紡錘状回顔領域)の損傷で生じる。

問題
相貌失認に関与するのはどれか。
  1. 1. 海馬
  2. 2. 角回
  3. 3. 乳頭体
  4. 4. 紡錘状回
  5. 5. 前脳基底部

正答:4番

次の問題から答えを隠して1問ずつ出題。記録は残りません — 記録・弱点分析つきは無料アプリ
スポンサーリンク(広告)
解説
■ 正答:4番 — 紡錘状回

相貌失認(prosopagnosia)は視力や知能が保たれているのに顔で人を識別できなくなる症状で、後頭側頭葉腹側の紡錘状回(紡錘状回顔領域)の損傷で生じる。両側性または右半球優位の病巣で出現する。


【各選択肢の解説】

1. 海馬
❌ 誤り。海馬はエピソード記憶の固定に関与し、損傷では前向性健忘が主症状となる。顔の同定そのものの障害ではない。
2. 角回
❌ 誤り。優位半球の角回損傷ではGerstmann症候群(手指失認・左右失認・失書・失算)が生じる。
3. 乳頭体
❌ 誤り。乳頭体はPapez回路の一部で、ビタミンB1欠乏によるWernicke-Korsakoff症候群(健忘・作話)に関与する。
4. 紡錘状回
✅ 正しい。後頭側頭葉腹側の紡錘状回には顔に選択的に反応する領域があり、ここの損傷で相貌失認が生じる。近傍の病巣では街並失認や色彩失認を合併することがある。
5. 前脳基底部
❌ 誤り。前脳基底部(Meynert基底核など)はアセチルコリン作動性に大脳皮質へ投射し、損傷では健忘・作話を生じる(前交通動脈瘤破裂後に多い)。

【試験対策ポイント】

視覚性失認は「腹側路(what経路:後頭葉→側頭葉)」の障害として整理する。

症状責任病巣
相貌失認紡錘状回(後頭側頭葉腹側・右優位)
街並失認海馬傍回・舌状回
色彩失認舌状回・紡錘状回前方
物体失認後頭側頭葉外側
Balint症候群両側頭頂後頭葉(背側路)
  • 相貌失認では声・服装・歩き方など顔以外の手がかりでは人物を同定できるのが特徴で、視覚以外の情報を活用する代償訓練が有効。
  • 検査は有名人の顔の同定課題や、未知の顔の異同弁別課題を用いる。
📗 PTカコモンの学習教材

この問題でつまずいた範囲は、PT国試ノート「解剖学」該当の章でまとめて復習できます。過去問だけでは埋まらない「なぜそうなるか」を、頻出ポイントに絞って体系的に読めます。赤シート・覚えたチェック・印刷に対応。

▶ この範囲のノートを開く
無料 / 12科目・全84章。運動学・解剖学・生理学は無料で読めます。
✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

それでも誤りが残ることがあります。「おかしいな」と思ったらお問い合わせから気軽に教えてください。確認のうえ修正し、皆さんと一緒に解説を育てていきます。

編集・監修方針を見る →

スポンサーリンク(広告)
\ この1問で終わりにしない /
理学療法士の過去問、ぜんぶ無料で解ける
無料で過去問演習を始める ▶
登録30秒・ずっと無料
関連

▶ 第49回 全問一覧

▶ 解剖学 の過去問一覧

スポンサーリンク(広告)