「運動学習について正しいのはどれか」の過去問まとめ(理学療法士国家試験・5問)
理学療法士国家試験では「運動学習について正しいのはどれか」という問い方が、第47回〜第60回のあいだに5回出題されています(「運動学習で正しいのはどれか」という言い回しを含む)。各回の選択肢・正答・解説の要点を1ページにまとめました。同じ問い方でも、回によって正答になる記述は変わります。並べて読むと、くり返し問われている知識が見えてきます。
各回で正答になった選択肢(=正しい記述)
- 第60回 午後第74問1. 運動学習の過程には小脳が関与する。
- 第56回 午前第25問3. 学習課題の類似性に影響を受ける。
- 第53回 午後第74問4. 2種類の運動課題間に類似性があるほど転移の影響は大きくなる。
- 第50回 午前第48問5. 学習を促すために結果の知識(KR)の相対頻度を低下させる。
- 第47回 午後第22問2. 内部モデルの形成には感覚フィードバックが必要である。
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第60回 午後第74問(運動学)
運動学習で正しいのはどれか。
- 1. 運動学習の過程には小脳が関与する。 ✓
- 2. 運動学習の初期段階で手続き記憶が得られる。
- 3. 覚醒レベルとパフォーマンス向上は比例関係である。
- 4. 課題に習熟するとフィードバック制御で運動が行われる。
- 5. 練習量と達成度の関係を示す学習曲線は逆U字型である。
正答:1
PTカコモン利用者の初回正答率 78.1%(32人)
小脳は運動の協調・誤差修正・運動学習に中心的な役割を果たします。
第56回 午前第25問(運動学)
運動学習について正しいのはどれか。
- 1. 固有感覚情報は影響しない。
- 2. 言語学習よりも保持期間が短い。
- 3. 学習課題の類似性に影響を受ける。 ✓
- 4. 前の学習が後の学習を妨害することを正の転移という。
- 5. 課題の種類にかかわらず覚醒レベルが高いと学習効果が高くなる。
正答:3
PTカコモン利用者の初回正答率 42.9%(14人・参考値)
運動学習に関する正しい記述を選ぶ問題です。
第53回 午後第74問(解剖学)
運動学習について正しいのはどれか。
- 1. 動機付けが高いほどパフォーマンスが向上する。
- 2. 覚醒レベルが高いほどパフォーマンスが向上する。
- 3. 学習によるパフォーマンスの向上は直線的に起こる。
- 4. 2種類の運動課題間に類似性があるほど転移の影響は大きくなる。 ✓
- 5. パフォーマンスの向上がみられなくなることは運動学習の停止を意味する。
正答:4
PTカコモン利用者の初回正答率 28.6%(21人・参考値)
ある課題の学習が別の課題に影響することを転移といい、課題間の類似性が高いほど(正の)転移は大きくなります。
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第50回 午前第48問(運動学)
運動学習について正しいのはどれか。
- 1. 野球のスウィングは連続的スキルに分類できる。
- 2. 覚醒レベルとパフォーマンスの向上との関係はない。
- 3. 運動技能の向上に伴い運動に対する注意は増加する。
- 4. 前の学習が後の学習を促進することを正の保持という。
- 5. 学習を促すために結果の知識(KR)の相対頻度を低下させる。 ✓
正答:5
PTカコモン利用者の初回正答率 17.6%(17人・参考値)
運動学習では、結果の知識(KR)を毎回与えるより、相対頻度を下げて間引いて与える方が学習者の自己修正能力が育ち、長期的な定着(保持)が促進されます。
第47回 午後第22問(運動学)
運動学習について正しいのはどれか。
- 1. 理学療法士は患者に内在的フィードバックを与える。
- 2. 内部モデルの形成には感覚フィードバックが必要である。 ✓
- 3. 感覚情報がなくても新たな運動課題を学習することができる。
- 4. フィードフォワードは遂行中の運動の軌道修正に使用される。
- 5. 指導者が与えるフィードバックは運動学習の成立に必須である。
正答:2
内部モデルとは、運動指令とその結果を脳内で対応づけた予測の枠組みで、実際に動いた結果を感覚フィードバックで受け取り、予測との誤差を修正することで形成・更新される。
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