第47回 理学療法士国家試験 午後 第22問
運動学第47回午後
第47回 理学療法士国家試験 午後 第22問(運動学)の正答は 2 です。内部モデルとは、運動指令とその結果を脳内で対応づけた予測の枠組みで、実際に動いた結果を感覚フィードバックで受け取り、予測との誤差を修正することで形成・更新される。
問題
運動学習について正しいのはどれか。
- 1. 理学療法士は患者に内在的フィードバックを与える。
- 2. 内部モデルの形成には感覚フィードバックが必要である。 ✓
- 3. 感覚情報がなくても新たな運動課題を学習することができる。
- 4. フィードフォワードは遂行中の運動の軌道修正に使用される。
- 5. 指導者が与えるフィードバックは運動学習の成立に必須である。
正答:2番
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解説
■ 正答:2番 — 内部モデルの形成には感覚フィードバックが必要である。
内部モデルとは、運動指令とその結果を脳内で対応づけた予測の枠組みで、実際に動いた結果を感覚フィードバックで受け取り、予測との誤差を修正することで形成・更新される。したがって内部モデルの獲得には感覚フィードバックが不可欠である。
【各選択肢の解説】
1. 理学療法士は患者に内在的フィードバックを与える。
❌ 誤り。内在的(固有)フィードバックは視覚・体性感覚など学習者自身の感覚系から得られる情報で、他者が与えることはできない。療法士が与えるのは外在的(付加的)フィードバックである。
❌ 誤り。内在的(固有)フィードバックは視覚・体性感覚など学習者自身の感覚系から得られる情報で、他者が与えることはできない。療法士が与えるのは外在的(付加的)フィードバックである。
2. 内部モデルの形成には感覚フィードバックが必要である。
✅ 正しい。運動の結果が感覚として戻ることで予測との誤差が検出され、内部モデルが修正・洗練される。感覚が遮断されると運動の精度は保てなくなる。
✅ 正しい。運動の結果が感覚として戻ることで予測との誤差が検出され、内部モデルが修正・洗練される。感覚が遮断されると運動の精度は保てなくなる。
3. 感覚情報がなくても新たな運動課題を学習することができる。
❌ 誤り。感覚情報がなければ結果の誤差を検出できず、新規課題の学習は著しく困難になる。重度の感覚障害例で運動学習が進みにくいのはこのためである。
❌ 誤り。感覚情報がなければ結果の誤差を検出できず、新規課題の学習は著しく困難になる。重度の感覚障害例で運動学習が進みにくいのはこのためである。
4. フィードフォワードは遂行中の運動の軌道修正に使用される。
❌ 誤り。フィードフォワードは運動開始前の予測に基づく先行的な制御である。遂行中の軌道修正を担うのはフィードバック制御である。
❌ 誤り。フィードフォワードは運動開始前の予測に基づく先行的な制御である。遂行中の軌道修正を担うのはフィードバック制御である。
5. 指導者が与えるフィードバックは運動学習の成立に必須である。
❌ 誤り。外在的フィードバックは学習を促進するが必須ではなく、内在的フィードバックだけでも学習は成立する。むしろ与えすぎると依存を招き、保持・転移が低下する。
❌ 誤り。外在的フィードバックは学習を促進するが必須ではなく、内在的フィードバックだけでも学習は成立する。むしろ与えすぎると依存を招き、保持・転移が低下する。
【試験対策ポイント】
用語の対を確実に押さえる。内在的(学習者自身の感覚)/外在的(他者・機器が与える)、KR=結果の知識(成否・到達点)/KP=パフォーマンスの知識(動きの質・フォーム)、フィードフォワード(事前の予測制御)/フィードバック(進行中・事後の修正)。
練習法では、恒常練習より多様練習、ブロック練習より無作為練習、全習法と分習法の使い分けが問われる。獲得段階の成績は高くても保持・転移が悪い条件があること(フィードバック頻度100%の落とし穴)が、この分野の頻出の考え方である。
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