物語音読
段落のある短いお話を、声に出して読む紙です。5段階・各レベル4話を用意しています。行間を広くとり、ふりがなは「あり」「なし」「ひらがなだけ」から選べます。下に、読んだ時間を3回分書く表があります。
文より長い「まとまり」を読み通す
1文ずつなら言える方でも、段落になると後半で声が小さくなる、速くなる、息が続かなくなる、ということがよくあります。物語の音読は、構音・声・呼吸・速さを、まとまった長さの中で保つ練習です。文の意味を追いながら読むので、間の取り方や抑揚も自然に入ってきます。
運動障害性構音障害の発話の総合練習、失語症の音読、構音訓練の般化(会話の手前の段階)に使えます。すべてこのサイトで作った架空のお話で、実在の人物・団体は出てきません。
レベル
| レベル | 長さ | お話の例 |
| 1 | 約100字・ひらがな中心・1段落 | あさの さんぽ/あめの ひ/おべんとう など |
| 2 | 約170字・1段落 | 駅の傘/金魚の引っ越し/朝のラジオ など |
| 3 | 約250字・2段落 | 商店街の時計/初めての畑/迷子の子犬 など |
| 4 | 約350字・3段落 | 雨の日の図書館/自転車の練習/山の小屋 など |
| 5 | 約450字・4段落 | 駅前のパン屋/庭の柿の木/町の音楽会 など |
文字の大きさは、お話の長さに合わせて紙に入る一番大きい字を自動で選びます。「ふつう」にすると、どのお話も同じくらいの字になります。
使い方
- まず黙読してから… 初めてのお話は、一度目で読んで内容をつかんでから声に出すと、読みのつかえと発話の問題を分けて見られます。
- 段落の間で息を入れる… 長いお話では、句点と段落の切れ目で息つぎをする、と先に決めておきます。息が続かない方は、読点ごとに区切ってもかまいません。
- 時間を書く… 同じお話を何回か読んで、時間とつかえた所の変化を見ます。速さを落とす練習なら、時間が長くなることがよい変化です。
- 声の大きさを指示する… 「部屋の向こうの人に届く声で」と決めて読むと、声量の練習にもなります。
観察のポイント
- 前半と後半の差… 後半で声が小さくなる、速くなる、構音が崩れる。疲れやすさの目安になります。
- つかえる所… 漢字の読みでつかえるのか、長い語や目標音の多い所で発話がつかえるのか。前者ならふりがなを付け、後者なら構音文でその音を練習します。
- 行の読み飛ばし… 同じ行を2回読む、1行飛ばす、は視覚的な追跡や注意の問題が混ざっています。定規を当てて読むと改善するかを見てください。
よくある質問
- お話の数は増えますか
- 今は各レベル4話(レベル1は5話)です。同じお話を何度か読むほうが変化を比べやすいので、少ない数をくり返し使う形を想定しています。
- 内容の質問は付いていますか
- 付けていません。このプリントは読み方(発話)の練習用です。読んで内容を理解する練習には、ことばの棚の読解の教材を使ってください。
- ひらがなだけにすると文が読みにくくなりませんか
- 「ひらがなだけ」では、文節の間を少しあけて表示します。漢字が読みにくい方や子ども向けです。漢字が読める方は「ふりがなあり」のほうが意味を取りやすく、読みも滑らかになります。
このページで作った教材は、臨床・授業・家庭学習で自由に印刷して使えます。
内容は言語聴覚士が監修していますが、対象者への適用の可否は担当の専門職が判断してください。