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構音障害の訓練教材

目標音を決めて、音節から単語、文へと階層を上げていくための教材です。同じ目標音で何枚でも作れます。

階層に沿って教材を上げる

構音訓練は、単独音から会話まで段階を踏みます。どの階層にいるかで使う紙が変わります。

階層教材ねらい
音節音節プリント語の親密度に助けられない、音だけの課題
単語構音プリント目標音を語頭・語中・語尾に置き分ける
対比最小対語プリント1拍だけ違う語の対で、言い分け・聞き分け
単語(表記別)音読プリント目標音を問わず、語長と表記で刻む
文章音読プリント文脈の中でも保てるか

拍の位置で難易度が変わる

同じ目標音でも、語のどこに入るかで難しさが違います。臨床でよく見るのは、語頭では出せるのに語中で崩れるパターンです。前後の音の影響(同化)を受ける語中は、単独音や語頭より一段むずかしいと考えて組み立てます。

この症状で使う教材

発話
音節プリント
目標音の音節をランダムに並べる。語の親密度に助けられない、音だけの課題。
発話
構音プリント
目標音と拍位置(語頭・語中・語尾)を選ぶと、条件に合う単語だけが並ぶ。
発話
最小対語
「かき/かぎ」のように1拍だけ違う語の対。言い分ける・聞き分ける。
発話
音読プリント
単語の音読課題。漢字・カタカナ・ひらがなを分けて出せる。
発話
文章音読
文を声に出して読む。単語が安定してから文へ進むときの一枚。

市販の教材だと語数が尽きる

目標音ごとの単語リストは、市販の教材だとせいぜい20〜30語です。週2回の訓練を数か月続ければ、同じ単語が何周も回ってきます。単語そのものを覚えてしまえば、それはもう構音の練習ではありません。ここは語彙データベースから毎回引き直すので、条件が同じでも顔ぶれが変わります。

難易度は一因子ずつ動かす

効く因子は、拍位置・モーラ数・使用頻度の3つです。レベルを上げると3つが同時に動きますが、崩れた理由を知りたいときは1つずつ動かしてください。位置を語頭に固定したまま拍数だけ伸ばす、拍数を固定して頻度だけ落とす、という組み方をすると、どこで通らなくなるかが読めます。

般化を確かめる

訓練場面で出せても、日常の発話で使えなければ般化していません。位置を「どこでも」にした低頻度・長めの語で崩れないか、文章音読で保てるかを見てください。ここを飛ばして会話レベルに進むと、しばらくして戻ることになります。

聞き分けが先か、言い分けが先か

最小対語は、1拍だけ違う語の対(「かき/かぎ」など)を並べます。同じ紙で、こちらが読んで指してもらえば聴覚的弁別、対象者に読んでもらえば産出の課題になります。弁別が通っていないのに産出だけ練習しても定着しないので、迷ったら先に聞き分けを確認してください。

よくある質問

目標音を選ぶと「単語が足りません」と出ます
目標音とカテゴリーを両方しぼると、条件に合う語がなくなります。まずカテゴリーの指定を外してください。ヤ行・ワ行や拗音は日本語そのものに語が少ないので、無理に数を出さず短いリストで回すほうが確実です。
小児の機能性構音障害にも使えますか
使えます。目標音と拍位置の考え方は同じです。ただし語彙は成人の使用頻度で分類してあるので、高頻度側にしぼって、知らない語が混ざっていないか目を通してから渡してください。
読みに下線が付くのはなぜですか
目標音の拍にだけ下線が入ります。どこに気をつけるかが対象者に分かり、ご家族が家庭練習を手伝うときの手がかりにもなります。

このページで作った教材は、臨床・授業・家庭学習で自由に印刷して使えます。 内容は言語聴覚士が監修していますが、対象者への適用の可否は担当の専門職が判断してください。