STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第15回 言語聴覚士国家試験 第137問

音声学第15回
日本語(共通語)の発音にない構音様式はどれか。
  1. 1.破裂音
  2. 2.摩擦音
  3. 3.鼻音
  4. 4.弾き音
  5. 5.ふるえ音 ✓

正答:5番

解説
■ 正答:5番 — ふるえ音 日本語(共通語)の発音には「ふるえ音」が存在しません。ふるえ音は音声学上の構音様式の一つですが、日本語に組み込まれた音韻体系には含まれていません。一方、破裂音・摩擦音・鼻音・弾き音は全て日本語の音韻体系に存在します。 --- 【各選択肢の解説】 1. 破裂音 ✅ 正しい。日本語には破裂音が存在します。例:/p/ (ぱ行)、/t/ (た行)、/k/ (か行)、/b/ (ば行)、/d/ (だ行)、/g/ (が行)など。破裂音は気流が一度完全に遮断された後、急に放出される構音です。 2. 摩擦音 ✅ 正しい。日本語には摩擦音が存在します。例:/s/ (さ行)、/ʃ/ (しゃ行)、/h/ (は行)、/z/ (ざ行)、/ʒ/ (じゃ行)など。摩擦音は狭い通路を気流が通過する際に摩擦音が生じる構音です。 3. 鼻音 ✅ 正しい。日本語には鼻音が存在します。例:/m/ (ま行)、/n/ (な行)、/ŋ/ (ん)など。鼻音は気流が口腔を通らず鼻腔を通る構音です。 4. 弾き音 ✅ 正しい。日本語には弾き音が存在します。例:ら行(/ɾ/)の音は弾き音で、舌尖が歯茎に一度だけ接触して弾くような動きで構音されます。 5. ふるえ音 ❌ 誤り。日本語(共通語)の音韻体系にはふるえ音が存在しません。ふるえ音は音声学上の構音様式の一つで、舌尖が歯茎に何度も連続して接触・離接を繰り返して構音されます(例:スペイン語の/r/)。日本語のら行は弾き音であり、ふるえ音ではありません。 --- 【試験対策ポイント】 日本語の構音様式と具体例 | 構音様式 | 定義 | 日本語の例 | |---|---|---| | 破裂音(閉鎖音) | 気流が完全に遮断され、急に放出される | ぱ、た、か、ば、だ、が | | 摩擦音 | 狭い通路で気流が摩擦音を生じる | さ、しゃ、は、ざ、じゃ | | 鼻音 | 気流が鼻腔を通る | ま、な、ん | | 弾き音 | 舌尖が一度だけ接触・離接する | ら | | ふるえ音 | 舌尖が何度も連続して接触・離接する | **日本語には存在しない** | 「ら行 = ふるえ音」という誤解が頻繁に見られますが、日本語のら行(/ɾ/)は「弾き音」であり、「ふるえ音」ではありません。ふるえ音は言語によって異なり、スペイン語やアイスランド語など限定的な言語にのみ存在します。
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