STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第15回 言語聴覚士国家試験 第47問

言語発達学第15回
最も早く出現するコミュニケーション行動はどれか。
  1. 1.拍手などの身振りのまねをする。
  2. 2.あやされると声を出して笑う。 ✓
  3. 3.大人が指差した物を見る。
  4. 4.他者の興味を引くように物を提示する。
  5. 5.「ちょうだい」と言われ持っている物を渡す。

正答:2番

解説
■ 正答:2番 — あやされると声を出して笑う。 乳幼児期における発達順序の中で、「あやされると声を出して笑う」は生後2~3ヶ月頃に最も早く出現するコミュニケーション行動です。これは社会的微笑(social smile)と呼ばれ、大人とのやりとりの基盤となる初期的な相互作用です。 --- 【各選択肢の解説】 1. 拍手などの身振りのまねをする。 ❌ 誤り。身振りのまねは生後8~12ヶ月頃に出現します。動作的模倣能力が必要であり、社会的笑顔よりも後発達です。 2. あやされると声を出して笑う。 ✅ 正しい。社会的微笑は生後2~3ヶ月に出現し、乳幼児と大人の最初のコミュニケーション行動です。選択肢の中で最も早期に見られます。 3. 大人が指差した物を見る。 ❌ 誤り。共同注視(joint attention)は生後9~12ヶ月頃に発達します。指差し追跡には対象の物体追跡と他者の視線理解が必要です。 4. 他者の興味を引くように物を提示する。 ❌ 誤り。物を他者に提示して興味を引く行動は、生後12ヶ月以降の意図的コミュニケーション(三項関係)です。 5. 「ちょうだい」と言われ持っている物を渡す。 ❌ 誤り。言語指示の理解と従従行動が必要であり、生後12~18ヶ月以降です。指示理解がまず発達した段階の行動です。 --- 【試験対策ポイント】 早期コミュニケーション発達順序(月齢順) | 月齢 | 行動 | 特徴 | |---|---|---| | 2~3ヶ月 | 社会的微笑 | あやされると笑う。最初のコミュニケーション | | 4~6ヶ月 | クーイング・バブリング | 音声産生の開始 | | 6~9ヶ月 | 喃語(バババ等の重複音) | 自分の発声に反応 | | 8~12ヶ月 | 身振りのまね(拍手など) | 動作的模倣 | | 9~12ヶ月 | 共同注視・指差し追跡 | 大人の視線に従う | | 12ヶ月 | 初語出現 | 「ママ」など約1語 | | 12ヶ月以降 | 指示理解・物の提示 | 意図的コミュニケーション拡大 | 重要概念 - 社会的微笑:反射的な笑いではなく、他者との相互作用的応答 - 共同注視は失語症検査でも重要(前頭葉機能) - 身振りは「理解」→「産生」順で発達(動作理解が先)
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