STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第28回 言語聴覚士国家試験 第46問

言語発達学第28回
前言語期の三項関係の成立と関連しないのはどれか。
  1. 1.指差し
  2. 2.共鳴動作 ✓
  3. 3.物を見せる
  4. 4.参照視
  5. 5.物を手渡す

正答:2番

解説
■ 正答:2番 — 共鳴動作 前言語期に成立する三項関係(子ども・大人・対象物)には、指差し・物を見せる・参照視・物を手渡すなどの相互確認行動が含まれます。共鳴動作は大人の動きを模倣する二項関係(大人と子ども)の現象であり、対象物が介在しないため三項関係の成立とは直接関連しません。 --- 【各選択肢の解説】 1. 指差し ✅ 正しい(三項関係あり)。生後9〜10ヶ月頃に出現する共同注意の典型的な行動です。子どもが対象物を指し示し、大人の視線を誘導する「子ども・物・大人」の三項関係です。 2. 共鳴動作 ❌ 誤り(三項関係なし)。共鳴動作は生後6ヶ月頃にみられる「大人の動きを模倣する」現象です。対象物が介在せず子どもと大人の二項関係であるため、三項関係の成立には含まれません。 3. 物を見せる ✅ 正しい(三項関係あり)。子どもが玩具などを大人に見せる行動で、「子ども→物→大人」という三項関係が形成されます。意図的な注意共有の表れです。 4. 参照視 ✅ 正しい(三項関係あり)。社会的参照とも呼ばれ、不確実な状況で子どもが大人の表情を確認して行動を決める現象です。9〜12ヶ月頃に観察されます。 5. 物を手渡す ✅ 正しい(三項関係あり)。子どもが玩具を大人に渡す行動で、物を介した意図的なやり取りです。「要求」や「共有」の意図が含まれ、三項関係の典型例です。 --- 【試験対策ポイント】 三項関係と二項関係の区別: | 関係の種類 | 定義 | 例 | |---|---|---| | 二項関係(dyadic) | 子ども↔大人のみ | 共鳴動作・視線合わせ・微笑み | | 三項関係(triadic) | 子ども・大人・対象物の3者 | 指差し・物を見せる・参照視・物を手渡す | 三項関係は生後9ヶ月前後(9ヶ月革命)に急速に発達し、共同注意・語彙習得の基盤となります。 覚え方:「物(第三者)が介在するかどうか」が三項関係の判断基準です。共鳴動作は大人の行動を模倣するだけで、注意を共有する対象物がありません。
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