STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第18回 言語聴覚士国家試験 第39問

音声学第18回
共通語(東京方言)の発音で2モーラ目が無声化しやすいのはどれか。 a.ふくおか(福岡) b.あきた(秋田) c.いしかわ(石川) d.まつやま(松山) e.とちぎ(栃木) 1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e

正答:3番

解説
■ 正答:3番 — b,c(秋田、石川) 日本語の無声化現象は、清音の無声子音に先行される2モーラ目の「い」「う」が消失する現象です。共通語において無声化しやすい環境は「清音+い/う」であり、秋田の「き」と石川の「し」がこれに該当します。一方、福岡は「く」(清音だが後続音が「お」)、松山は「つ」の後に「や」(半濁音)、栃木は「ち」の後に「ぎ」(濁音)となるため、無声化の条件を満たしません。 --- 【各選択肢の解説】 a. ふくおか(福岡) ❌ 誤り。「く」は清音ですが、その後の音が「お」であり、「い」「う」ではないため無声化が起こりません。無声化は清音の直後の「い」「う」に限定されます。 b. あきた(秋田) ✅ 正しい。「き」は清音であり、その直後が「い」です。これは無声化の典型的な環境(清音+い)であり、共通語でも「あきた」は2モーラ目の「い」が無声化しやすいです。 c. いしかわ(石川) ✅ 正しい。「し」は清音であり、その直後が「か」ではなく「い」です。よって「いしかわ」の2モーラ目「い」は無声化の条件を完全に満たします。 d. まつやま(松山) ❌ 誤り。「つ」の直後が「や」(半濁音)であり、無声化の環境(清音+い/う)ではありません。半濁音の前に来る音は無声化の対象外です。 e. とちぎ(栃木) ❌ 誤り。「ち」の直後が「ぎ」(濁音)であり、「い」「う」ではありません。濁音の前に位置する音は無声化の条件を満たしません。 --- 【試験対策ポイント】 無声化の条件(必ず両方を満たす必要あり) | 要素 | 条件 | |---|---| | 先行音 | 清音(か行・た行・さ行など)である必要あり | | 後続音 | い / う(短い・舌位が高い母音) | | 重要な否定知識 | 濁音・半濁音の直後は無声化しない | キーワード:「清音+い/う」の形を見つけることが解く鍵 無声化しやすい東京方言の語例 ・木(き+い)→ [kɨ](い無声化) ・菊(きく)→ [kɨku] ・佐藤(さとう)→ [sʰ tɔ̥](とう、うが無声化) 共通語の無声化は東京方言の特徴を反映しており、方言によってはこの現象がより顕著です。栃木や福岡などの地域差を区別することが重要です。
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