STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第21回 言語聴覚士国家試験 第169問

言語発達障害学第21回
文の読解力が評価できるのはどれか。
  1. 1.LCスケール
  2. 2.KABC-II ✓
  3. 3.DAN-CAS
  4. 4.新版構文検査小児版
  5. 5.小学生読み書きスクリーニング検査

正答:2番

解説
■ 正答:2番 — KABC-II KABC-IIは認知能力を包括的に評価する検査であり、その下位検査に「読み書き能力」や「言語理解」が含まれており、文の読解力(文章の意味理解と解釈能力)を評価できます。一方、他の検査は文法構造や音韻処理、スクリーニングに特化しており、文全体の意味理解として「読解力」を測定するには不十分です。 --- 【各選択肢の解説】 1. LCスケール ❌ 誤り。LCスケール(Language Comprehension Scale)は言語理解能力の発達段階を把握する検査ですが、単語から句レベルの理解に焦点を当てており、文全体の読解力(複雑な文意の理解)を評価するには適していません。 2. KABC-II ✅ 正しい。KABC-II(カウフマン認知アセスメントバッテリー第2版)は認知能力の包括的評価検査で、「読み書き能力(Reading/Writing)」領域が含まれており、文章の読解力を評価できます。また「言語理解」「実行機能」などの複合的評価により、読解に関連する認知機能全体を把握できます。 3. DAN-CAS ❌ 誤り。DAN-CAS(発達性協調運動障害スクリーニング検査)は運動協調性の評価に特化した検査で、読解力の評価には用いられません。読み書きスクリーニング検査とは異なります。 4. 新版構文検査小児版 ❌ 誤り。この検査は文法構造(文法的な正確性や構文の理解)に焦点を当てており、「文の意味理解」としての読解力ではなく、構文操作能力を測定するものです。文法と読解は異なります。 5. 小学生読み書きスクリーニング検査 ❌ 誤り。この検査は読み書き困難のスクリーニング(拾い上げ)を目的とした簡易検査であり、読解力そのものを詳細に評価する検査ではありません。障害の有無判定が主眼です。 --- 【試験対策ポイント】 | 検査名 | 評価内容 | 読解力評価 | |---|---|---| | KABC-II | 認知能力の包括的評価(言語・非言語) | ✅ 可能 | | LC スケール | 言語理解の発達段階(単語~句レベル) | △ 部分的 | | DAN-CAS | 運動協調性 | ❌ 不可 | | 新版構文検査小児版 | 文法構造・構文理解 | △ 部分的 | | 小学生読み書きスクリーニング | 読み書き困難の有無判定 | △ 部分的 | 重要な区別:「読解力」=文全体の意味理解・推論能力。「構文理解」「音韻処理」「スクリーニング」とは異なる。
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